【WBC】異様? 各国ユニフォームはナイキばかり…《日本だけミズノ製》で"格付けランキング1位"を獲得の「巧妙な戦略」

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ニューズウィークの評者が1位の決め手として挙げた「ホームのピンストライプ」には、もう1つの科学的な力が宿っている。

人間の記憶は、強い感情体験と「視覚的イメージ」がセットで保存される仕組みを持っている。

23年のWBC決勝で、大谷翔平選手がマウンドに立ち、アメリカのトラウト選手と対峙したあの瞬間——「興奮」「感動」「誇り」という感情は、ピンストライプユニフォームという視覚とともに記憶に刻まれた。

その後、「ピンストライプ」を見るたびに、脳は自動的にその感情記憶を呼び起こす。評者が「あの場面が蘇る」と書いたのは、単なる感傷ではなく、脳の記憶メカニズムそのものを体験していたのだ。

これが「イメージ・モチーフ理論」が説明するメカニズムだ。デザインと強烈な体験が繰り返し結びつくことで、そのデザインは「記憶の引き金」になる。

ビジネスに応用できる「見た目のブランド化」3つの原則

商品開発において、筆者がかつて資生堂で手がけたデオドラントブランドmp「Ag+(エージープラス)」も同じ原理を活用していた。

「銀イオンで強力消臭」という体験と、銀色のボトルが繰り返し結びつくことで、消費者の脳内に「銀色を見ると消臭力が蘇る」という記憶の回路が形成されていった。口コミだけでテレビCMなしに大ヒットしたのは、この「見た目が記憶を引き出す」仕組みが機能したからだ。

ブランドを「記憶の引き金」として機能させることに成功したとき、広告費は要らなくなる。消費者が商品を見るだけで、体験と感情が蘇り、「また買いたい」という動機が生まれる。これが「ゼロ・プロモーション・マーケティング」でブランドが育つ仕組みだ。

侍ジャパンのピンストライプは今、勝利のたびにその「記憶の引き金」としての力を強化している。東京ドームで繰り広げられた3連勝の興奮が、ピンストライプという見た目とともに記憶に刻まれるたびに、そのユニフォームは「勝者のデザイン」としての磁力を増していく。

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