【WBC】異様? 各国ユニフォームはナイキばかり…《日本だけミズノ製》で"格付けランキング1位"を獲得の「巧妙な戦略」
ホームの白地ユニフォームに施された螺旋状のツインストライプには、明確なメッセージが込められている。「1本は、これまで受け継いできた伝統と誇り。
もう1本は、これから次世代へと託していく未来」。2本の線が螺旋を描きながら共存するビジュアルは、「過去と未来の融合」というコンセプトを視覚的に表現したものだ。
さらに、2大会連続の優勝を目指すという意志を示すため、襟元と袖にゴールドのラインが加えられた。
「頂点を目指す」という意志を色に込めたのだ。ゴールドは古来より「最高位」「勝者」を象徴する色であり、多くの文化圏で共通の意味を持つ。国際大会の舞台で発するメッセージとして、これ以上ない選択と言える。
ビジター用の濃紺をベースに赤が入ったユニフォームには「野球の基本動作ひとつひとつに宿る美しさを軌道として表現」という。打撃の弧、投球の軌道といった、野球の動きを、線のデザインに凝縮させる発想だ。
これは、「見た目の科学」でいう「アウトサイト思考」の教科書的な実践である。
「アウトサイト思考」とは、コンセプトや価値観を言葉ではなく、視覚(見た目)に変換して相手の脳に直接届ける発想法だ。
「連覇を目指す」という意志を言葉で伝えるのではなく、ゴールドのラインという「見た目」に変換する。「伝統と未来の融合」というコンセプトを、2本の螺旋ストライプという「見た目」に変換する。
受け取る側は、説明されなくても、ユニフォームを“見るだけ”でそのメッセージを感じ取ることができる。
なぜ「ピンストライプ」だけで23年の決勝が蘇るのか
対極にあるのが「インサイト思考」だが、これは消費者の内面(潜在ニーズ)を掘り起こすアプローチだ。すぐれたブランドはこの両方を使う。「なぜ勝ちたいのか」「何を誇りに思っているのか」(インサイト)を深く掘り下げ、その答えを「見た目」(アウトサイト)に変換する。
ミズノのデザインチームが「正銘」というコンセプトに辿り着いたのも、まずインサイトの追求があり、その後にアウトサイトとしての視覚化があったはずだ。
言語は翻訳が必要だが、見た目の言語は国境を越える。世界の評者がピンストライプの背後にある「格」と「意志」を感じ取ったのは、このためだろう。





















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