551を取材して、想定していなかったナゾも1つ解けた。冒頭でも取り上げたが、551といえば、「あるとき〜ないとき〜」のCMを思い浮かべる人も多いだろう。
「あるとき〜ないとき〜」のアイデアはそもそも、二代目社長とCM制作監督とが作った絵コンテの中の1つだったそう。それを二代目社長が気に入って使い続けたことで、お茶の間に浸透していった。
そこから40年間、同フレーズは今も使い続けられている。長い間愛されているのは聞き覚えのしやすさだけではなく、「551があるだけで家族の食卓が華やぐ」体験が本物だったからかもしれない。
551は関西から出ないのか、出られないのか
点心セットとチャーシューまんを平らげ、謎を3つ解いた。だが、最大の疑問が残っている。豚まんだけで1日17万個を売り上げ、全国区の知名度を誇る551がなぜ関西圏以外に店を出さないのか、だ。
一見すると「関西限定」は、ブランド戦略にも思える。希少性を演出し、「大阪に行ったら買わなきゃ」という動機を作る。マーケティングの教科書どおりの手法だ。
しかし、他地域への出店の可能性を八田さんに尋ねると、「関西圏以外の出店はやらないし、できません」という答えが返ってきた。
「やらない」と「できない」は違う。ブランド戦略なら「やらない」だが、物理的制約なら「できない」だ。どちらなのか。
さらに聞くと、「150分」という数字が出てきた。
「150分が豚まん生地の限界なんです」
「できない」の話だった。 ブランディングではなく、製造上の制約。150分——2時間半。でも、それが「限界」とは一体どういうことか?
後編では、551が関西圏から出ない「本当の理由」と、1日17万個の味を守る職人たちの覚悟に迫る。
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