神戸地下鉄北神線「異例ずくめ」な路線誕生の背景 駅は「日本一高く」なったが運賃は大幅に下がった
そうした経営状況だから運賃も割高で、新神戸―谷上間の1区間の運賃は370円。「日本一高い」といわれた。谷上から三宮まで出てくると、神戸市営地下鉄の初乗り料金もかかるので運賃は550円だった。550円といえば当時は阪急だと神戸三宮から京都の手前まで行ける料金だ。
神戸市は高い運賃が北神地区と都心三宮の間での人の往来を妨げると考えた。なんとか運賃を押し下げられないか、と神戸市がひねり出したアイデアが「北神急行電鉄を買収してしまおう」ということだった。北神急行が神戸市営地下鉄の一部になることで、北神急行の運行コストを下げられると読んだ。
「市営地下鉄北神線」の誕生
神戸市の久元喜造市長と阪急電鉄の杉山健博社長が神戸市役所で記者会見し、北神急行電鉄の譲渡に向けて協議を始めると発表したのは18年12月のことだった。久元市長によると、この時点では計画通り北神急行電鉄を買収できるか確信は得られていなかったという。
神戸市が路線や駅、運行システムなど簿価で約400億円の鉄道事業の固定資産を税別198億円で買い取ると発表したのは19年3月。北神急行線に関する債務残高は約650億円だったが、これを神戸市は引き継がないことでも決着した。北神線が将来稼ぎ出す利益を現在価値に割り引いて価格を決めた結果、神戸市は簿価の半値で固定資産を買収できた形だ。





















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