地震で怖いのは「重たい家具の転倒」だけじゃない《「本の落下」で30〜50代男性も犠牲に》死なないための対策とは
また、
• 家具の転倒・移動による死亡 → 震度6弱以上
• 本の落下による死亡 → 震度5弱から発生
という違いも見られました。
(注)ここでの震度は地震の最大震度ではなく、死亡場所の市町村の震度
つまり、比較的弱い揺れでも命に関わる事故が起きているということになります。震度5の地震は震度6よりも発生回数が多く、建物の倒壊は起きにくい一方で、室内では本や物が落下することがあります。
一方、震度6以上の強い地震では建物の倒壊が発生します。その場合、家具や落下物が直接の原因であったとしても、死因は「家屋倒壊」に分類されることが多く、家具が原因だったかどうかがわかりにくくなります。
そのため、統計として確認できる事例では、震度5程度の揺れで起きた「本の落下による死亡事故」が際立つことになります。「重たい家具の転倒・移動防止」はもちろん、「本などの落下防止」にも対策を取ることが重要です。
また、発生時間にも特徴がありました。
死亡は夜11時から朝7時台の時間帯に多く、就寝時間と重なっています。
ただし中には出勤予定とみられる方もおり、必ずしも全員が就寝中だったとは言い切れない可能性もありました。
独居者と住環境のリスク
さらに大きな特徴として、独居者が多いことが挙げられます。
確認できた範囲では、本の落下で亡くなった9人のうち6人が一人暮らしでした。独居者の場合、発見までに時間がかかっています。早いケースでも数時間後、遅いケースでは2週間後まで発見されていません。
つまり、窒息が進行する前の段階で発見され、落下物を取り除くことができていれば、助かった可能性もあったと考えられます。
現在はスマートフォンが衝撃を感知して緊急通知を送る仕組みなどもありますが、家族や知人が短時間でたどりつけなければ救出は難しい場合があります。
また、独居者ではこうした救助の遅れに加えて、ワンルームなどの狭い住環境で生活しているケースが多いこともリスクを高める要因になっています。
ワンルームでは、たとえ起床していても落下物から逃げる空間がない場合があります。現在、都市部では狭小住宅も増えています。本の所有量は減っている可能性がありますが、逃げ場の少ない住環境のリスクはむしろ高まっているとも考えられます。
そのうえ、趣味の物などは簡単に減らすことが難しい場合もあり、落下物の危険は見落とされやすいまま残っています。
寝ている場所に落下する位置に物を置かないこと、重たい物は下の段に置くことは、特別なグッズを購入しなくてもすぐにできる対策です。まずはこうした身近な対策から始めてみてください。
さらに、確認できた範囲では、独居者6人のうち2人が賃貸住宅の居住者でした。賃貸のワンルームは持ち家よりも居住空間が狭い場合が多く、こうした住環境もリスクに影響している可能性があります。




















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