北朝鮮・朝鮮労働党大会で女性と軍人幹部が減少した理由、世代交代も進展、金正恩総書記の権力固め進む(後編)

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今回の党大会では討論のために登壇した多くの代表が胸に「金正恩バッジ」を付けていた。さすがに金正恩党総書記は「金日成・金正日バッジ」を付けていたが、「金正恩バッジ」が主流のように見受けられた。

金正恩党総書記の「事業総括報告」の討論を行ったチャン・ギョングク党新浦市委員会責任書記は「金日成・金正日バッジ」を付けていたが、崔善姫外相は「金正恩バッジ」だった。

そして党中央委員会の政治局や書記局などの人事を伝えた『労働新聞』2月24日付に掲載された幹部たちの顔写真の胸には全員、「金正恩バッジ」が付いていた。

「金正恩バッジ」着用が増えた理由は?

「金正恩バッジ」は24年6月の党中央委員会第8期第10回総会拡大会議で党幹部が付けていることが確認されていた。これまでは北朝鮮住民の多くは「金日成・金正日バッジ」を付けていたが、今後は「金正恩バッジ」を付けるのだろうか。

北朝鮮はなぜ「金日成、金正日、金正恩」の「3人バッジ」を作らず、金正恩氏単独のバッジを作って、それを広めようとしているのだろうか。

最近の金正恩党総書記の活動を見ていると、金日成主席や金正日総書記を乗り越えようとする傾向が顕著だ。先代や先々代を乗り越えたいという願望がバッジにも表れているように見える。今回の党大会は「単独バッジ」時代、すなわち「金正恩時代」へ向けた土台固めの場だったようだ。

平井 久志 共同通信客員論説委員

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ひらいひさし / Hisashi Hirai

1952年香川県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年定年退社。

著書に『ソウル打令――反日と嫌韓の谷間で』(徳間文庫、1998年)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか――金正日破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書、2010年)、『北朝鮮の指導体制と後継――金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫、2011年)、『朝鮮半島 危機から対話へ』(共著、岩波書店、2018年)、『激動の朝鮮半島を読みとく』(共著、慶應義塾大学出版会、2023年)など。

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