〈坂梨祥・日本エネルギー経済研究所中東研究センター長に聞く〉「ハメネイ師殺害」でこれから起きることとは?

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――攻撃直前の2月26日時点では、アメリカとイランは核協議を継続するとの報道がありました。

3月2日には次の協議をするとの報道もあった。イラン側は交渉を続けるつもりでいたのだろう。だが同時に、アメリカはイラン周辺に大艦隊を集め、いつでも軍事攻撃できる態勢をとっていた。あとはトランプ大統領がいつ判断するかにかかっていた。

アメリカはイランとの交渉後、いずれかのタイミングでイラン側との合意の見込みがないと考え、軍事行動を行ったとみられる。

――トランプ支持層には、軍事行動への介入に反対する声もあります。トランプ氏が今、イランを攻撃するメリットは何でしょうか。

アメリカはかねてから、反米のイラン現政権が倒したいと望んでいたが、これまでチャンスが巡ってこなかった。それが、長年の経済制裁や昨年のアメリカ・イスラエルとの戦争によって体制が弱り、1月の大規模デモによってイランに対する国際的な非難も集中していた。

そのため軍事行動の説得力が増し、平和をもたらす大統領としてアピールするチャンスだと考えたのではないか。しかしハメネイ師の殺害が、体制転換につながるかはわからない。

イランの最高指導者・ハメネイ師
イランの最高指導者・ハメネイ師。アメリカとイスラエルの攻撃によって死亡が確認された(写真:Arash Khamooshi/The New York Times)

ただちに制度が崩壊するとは考えにくい

――イランの最高指導者ハメネイ師の死で、イランは今後どうなるでしょうか。

現体制は1979年のイラン革命から何十年も機能している。最高指導者がいなくなったとはいえ、ただちに制度が崩壊するとは考えにくい。

ハメネイ師の死亡はイスラエルメディアが最初に報じたが、イランはその後数時間認めないというタイムラグがあった。その間にハメネイ師の死の衝撃を吸収し、体制を維持するための見通しを立てたのだろう。

新しい最高指導者は、イラン国民が直接選挙で選んだ88人の専門家会議が選出することになっている。もうすぐ招集がかかるのではないか。

詳報記事は、アメリカとイスラエルによる「ハメネイ師殺害」の衝撃、弱体化するイラン体制とトランプ氏の思惑、ホルムズ海峡封鎖による影響を専門家に聞いたをご覧下さい。
兵頭 輝夏 東洋経済 記者

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ひょうどう きか / Kika Hyodo

愛媛県出身。東京外国語大学卒。飲料・食品業界を取材し「ストロング系チューハイの是非」「ビジネスと人権」などの特集を執筆。製薬、医療業界の担当記者、『週刊東洋経済』編集部を経て、2025年10月からニュース記事などの編集を担当。

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