「キャリア」「結婚」「家族」に悩み抜いた過去。世間や誰かの期待に沿わなくてもいい人生に気づいた山口真由氏の結論

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そうして留学中に自分の軸を見つけたものの、結局、紆余曲折あって当時おつき合いしていた相手から、婚約は破棄されてしまいました。

脱力した「結婚してもしなくてもいい」

私の同世代の人たちは、結婚や子どもを持つことになると、どこかで親のことを考えると思うんです。「親のために結婚式をしたほうがいいかな」であるとか「孫を見たいと思っているかもしれないのに申し訳ない」であるとか。

でも以前、『徹子の部屋』に出演したときに、番組内で母親からメッセージを受け取る機会があったんです。そこに「結婚してもしなくてもいいと思います」と書いてあって。

当時30代の後半に差しかかるころでしたが、はじめて母の思いを知って、「ああ、そうだったんだ」と肩の荷がおりた気持ちになりました。

そこからは、結婚するかしないかは自分の選択だと思うように。自分が満足するなら結婚すればいいし、自分が満足するなら1人でいればいいと思うようになったのがよかったなと感じます。

『投資家の母が20歳になった娘にどうしても伝えたいお金の話』でも、著者は娘に向かって「もし、結婚したくないのなら、しなくてもいい」ということを何度も言っています。

日本は、ある種「規範」のような感覚がすごく強いと思うんです。「きちんとした結婚をしなければ」というような意識だったり、上昇婚(自分よりも社会的地位、収入、学歴が高い相手と結婚すること)のようなモデルだったり。

そうしたモデルに従っていようといまいと、結婚も家族もある種の歩み寄りの連続、不断のプロセスです。結婚や家族というのは、ゴールでもステータスでもないんだなというふうに思います。

私自身、周囲や親の気持ちに応えることを自分に課して生きていたのですが、自分の幸せのために生きるのが一番よいのではないでしょうか。

本人が「自分が幸せだ」と思う生活や家族を維持していることが本質なので、そこから逆算すると「結婚はしてもしなくてもいい」「子どもはいてもいなくてもいい」となるんです。

(構成 屋代菜海)

山口 真由 信州大学特任教授・ZEN大学教授
やまぐち まゆ / Mayu Yamaguchi

1983年、札幌市生まれ。東京大学法学部卒。財務省、法律事務所勤務を経て、ハーバード大学ロースクールに留学。2017年にニューヨーク州弁護士登録。帰国後、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程に入学し、2020年に修了。博士(法学)。現在は信州大学特任教授。『「ふつうの家族」にさようなら』(KADOKAWA)、『「超」勉強力』(プレジデント社、共著)、『いいエリート、わるいエリート』(新潮社)、『ハーバードで喝采された日本の強み』(扶桑社)など著書多数。山口真由オフィシャルブログ(http://www.mayuyamaguchi.com/

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