「時間がないが服は選びたい」二律背反を解消した、新興ファッションサブスクの驚きの仕組みとは?

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(2)エアークローゼットの特長

エアークローゼットは、2015年にサービスを開始したファッション・レンタル・プラットフォーム企業である。2022年に、東証グロース市場に上場した。

創業メンバー3人は、ファッションとは無縁な男性のITエンジニアであったが、「人間が皆平等に持っている時間の価値を最大にできないか」を模索していた。

模索の過程で、時間価値を向上させることと、サーキュラー・エコノミー(循環経済)の実現のために、忙しい女性のためのファッション・レンタルというビジネスを考案した。

それ以前にも服のレンタルは、ウエディングドレス、パーティドレス、振袖・袴などの分野ではあったが、エアークローゼットは、日常の洋服に絞り、仕事を持つ女性、子育てで忙しい女性をターゲットとした。

登録会員数は2025年6月には140万人を超え、20代から60代までの会員がいるが、利用者の中心は30代半ばから50代半ばまでの女性である。その約9割が仕事をしており、5割以上は子供がいる。

エアークローゼットの利用は、以下の4ステップから成り立っている。

「登録」「配送」「利用」「返却と評価」

① 登録:顧客は利用者登録を済ませると、まず自分の体型、サイズ、好みなどを登録する。

② 配送:①の情報に基づき、エアークローゼット専属のスタイリストが洋服を選び、指定された住所に配送する。顧客の手元には、洋服だけでなく、「なぜこの服が選ばれたのか」のスタイリストからのメッセージも届く。

なお配送先は自宅に限らず、旅先の旅館やホテルを指定すれば、たくさんの着替えを持たずに旅行することも可能であり、こうした利用をしている顧客もいる。

③ 利用:顧客は洋服を着用し、気に入った場合は、そのまま購入できる。なお購入価格は、既貸出回数などに基づいて計算されているが、割安に設定されており、登録会員の約半数が、レンタルした服を購入した経験を持つ。

④ 返却と評価:着用し終わった洋服は、クリーニングなしに、そのままエアークローゼットに返送する。通常のレンタルのように期限が決まっていたり、延滞金のようなものは発生しない。また、借りた洋服や選定したスタイリストに対して、顧客が評価を行う。

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