ロシアのウクライナ侵攻を受け、ヨーロッパで見直し論議が相次ぐ「徴兵制」…日本でも復活はあるか?

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法律的には、憲法を改正しない限り不可能です。憲法改正には、国会議員の3分の2以上の賛成と、国民投票での過半数の賛成が必要です。現在のところ、そのような動きはありません。

徴兵の心配よりも、まずは現在の自衛隊を知ること

しかし、将来的に日本の安全保障環境が劇的に悪化し、自衛隊の志願者が極端に不足するような事態になれば、議論が始まる可能性はゼロではありません。

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ただし、現実的には、徴兵制よりも先に検討されるのは、自衛官の待遇改善(給与の大幅引き上げ、福利厚生の充実)、予備自衛官制度の拡充(普段は民間人として働き、有事に招集される制度)、民間の専門技術者との連携強化(サイバー防衛など)、同盟国との協力体制の強化――といった施策でしょう。

若い人に知っておいてほしいことがあります。

徴兵制の心配をするよりも、まず現在の自衛隊がどのような組織で、どんな役割を果たしているのかを知ることが大切です。

また、戦争を防ぐための外交努力や、国際協力の重要性についても理解する必要があります。

ヨーロッパの例が示すように、世界情勢は変化します。しかし、その変化は突然起こるものではなく、多くの議論と民主的なプロセスを経て決定されます。

私たち1人ひとりが、安全保障について関心を持ち、選挙で意思を示すことが、最も重要なことなのです。

小川 和久 軍事アナリスト

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おがわ かずひさ / Kazuhisa Ogawa

1945年12月、熊本県生まれ。陸上自衛隊生徒教育隊・航空学校修了。同志社大学神学部中退。地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。外交・安全保障・危機管理(防災、テロ対策、重要インフラ防護など)の分野で政府の政策立案に関わる。電力、電話、金融など重要インフラ産業のセキュリティ(コンピュータ・ネットワーク)でもコンサルタントとして活動。近著に『戦争が大嫌いな人のための 正しく学ぶ安保法制』(アスペクト)、『日本人が知らない集団的自衛権』(文藝春秋)、『もしも日本が戦争に巻き込まれたら! 日本の「戦争力」vs.北朝鮮、中国』(アスコム)などがある。

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