「中国人観光客がいなくても困らない」との声もあるが…。インバウンド消費だけではない、「中国人観光客の減少」で"本当に懸念すべきこと"

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とはいえ、中国政府による渡航自粛勧告以降、多くの人気観光地では、かつての喧騒が嘘のように中国人観光客の姿が減っている。

免税売上や百貨店の高額消費は落ち込み、一部店舗では売上が数割減ったという。航空便のキャンセルやホテル予約の減少も重なり、観光業全体に影響が出ているようだ。

中国人に人気の海外旅行先

中国人観光客の海外旅行熱はかつてない高まりを見せているが、その行き先には明確な変化が生じている。

定番だった日本に代わり、今、脚光を浴びているのは東南アジアだ。タイ、マレーシア、シンガポールといったビザ免除措置を打ち出した国々への旅行者が急増しており、特にタイでは直行便の需要が爆発。航空券価格が高騰するほどの活況を呈している。

隣国の韓国も根強い人気を誇る。ショッピングや伝統文化の体験を目的とした層から引き続き高い支持を得ている。

より身近な香港やマカオで旧正月を過ごす人も多い。近場だけにとどまらず、オーストラリアやヨーロッパ(スペイン、イタリアなど)への長距離旅行も増えているようだ。

総じて今年の春節は、東南アジアを中心とした近距離圏が主流となりつつも、目的地が多様化し、より個人の価値観に沿った旅の形が鮮明となった。

中国政府による日本への渡航自粛の呼びかけは、いつまで続くのだろうか。

この問いの答えは、単なる観光政策の枠を超え、日中関係の温度を測る「政治的シグナル」そのものである。「注意喚起」という名の足止めは長期化するリスクを孕んでいる。

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