「結婚式がなくなる時代」に結納専門店はどう生き残る?→101年続く"老舗"を救った「昆布で切り絵」の《発想転換》
「おわら昆布」は一見すると乾燥したワカメかひじきのようだが、水や出汁などにつけて戻すと、広がって絵柄がきれいに見える。ネット販売で購入した埼玉県在住の茶道関係者が、「おわら昆布を茶会の待ち席で出す煎茶に浮かべて使ったところ大好評だった」と連絡してきた。さらには、「おわら風の盆の絵柄なら9月しか使えない。もっとほかの絵柄はないか」と言われた。
そこで高桑さんは、2020年に春の「梅」、夏の「朝顔」、秋の「紅葉」、冬の「南天」と四季の植物を絵柄に取り入れた細工昆布シリーズ「四季物語」を発売した。
2021年には「竹」、「松」を加えて合計6種類とし、おせち料理などへの需要に応えた。さらに2023年、2024年の間に「杜若(カキツバタ)」、「藤」、「桜」、「椿」、「菊」、「桔梗(キキョウ)」の6種類を加え、1年間12カ月楽しめる細工昆布をそろえた。
「お客さんのニーズに応えることでヒット商品が生まれました。さらに、好きな文字や形を表現する『オリジナル細工昆布』も人気を集めています。落語家からの名前の依頼や、居酒屋の店名、神社の名前などの注文がありました」
「昆布で作ったぐいのみ」を発売
また、昆布の関連商品として2023年末、「昆布ぐいのみ」を発売した。これは、まさに見たまんま、「昆布で作ったぐいのみ」だ。北海道日高産の粉末昆布を、小麦粉や寒天でつなぎ合わせ、ぐいのみの形に加工してある。「正月に無病息災を願って、おとそを飲んでほしい」という思いから発売した。
このぐいのみに酒や茶を注ぐと昆布の成分が溶け、味や香りが楽しめる。使用後は水で軽く洗い、乾燥させれば再び使える。高桑さんは2025年、創業100年の節目に、富山県食品研究所(富山市)に成分の調査を依頼した。ぐいのみに注いで1時間置いた液体を味覚センサーで測定したところ、「うま味」や「濃厚感」が溶け出し、液体を飲んだ人は感じ取ることができるとの分析結果を得た。



















