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世界に民主化の流れをつくった「ピープルパワー革命」から40年/先頭ランナーのフィリピンはその後なぜ周辺国に劣後したのか

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  • 柴田 直治 ジャーナリスト、アジア政経社会フォーラム(APES)共同代表
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ボンボンを取り巻く風景はここにきて父の政権末期に似てきた。シニア時代と同様、底なしの汚職疑惑があらわになり、経済成長は大きく減速している。対立陣営との亀裂は深まり健康不安もささやかれる。

息子は、はたして父の二の舞を踏むことなく無事に政権をまっとうできるだろうか。

史上初、世界に同時中継された「革命」

86年2月、フィリピンでは大統領選の結果をめぐり、シニアと対立候補のコラソン・アキノがともに勝利宣言し、混乱は頂点に達していた。

時の国防相やフィデル・ラモス国軍参謀次長(後の大統領)らが22日、シニアに反旗を翻して国軍基地に立てこもった。これを制圧しようと出動した政府軍の装甲車の前に修道女らが立ちはだかり、大群衆がついに独裁者一家を追い出した。4日間のドラマは日本をはじめ世界各国に生中継された。

今年1月に亡くなったアナウンサーの久米宏は、85年10月に開始したものの視聴率が低迷していた報道番組「ニュースステーション」が軌道に乗ったのは、この時の中継が耳目を集めたからだと語っていた。

史上初めてテレビカメラの前で進行した「革命」だった。

映像に触発されたように各地で民主化のドミノ現象が起きた。翌87年には韓国で16年ぶりの直接選挙が実施され、大統領が選出された。88年には台湾で李登輝が総統に就任し、民主化を進めた。ミャンマーのクーデターと学生運動の高まり、タイで12年ぶりに民選の首相が誕生したのも同じ88年だった。

89年には東欧の社会主義国でも民主化の動きが連鎖し、ベルリンの壁が崩壊した。そして、91年には、ついにソ連が瓦解した。

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【東京に負けない高層ビル群も、劣悪なインフラ】

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