サムスン「Galaxy S26」が示すAIスマホの"次の段階"とは ──85%が使いこなせないAIの壁に挑む「先回り」戦略と日本同時発売の勝算

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また、プロ向け動画コーデック「APV(Advanced Professional Video)」にGalaxyとして初めて対応した。

日本市場での販売戦略

Galaxy S26シリーズで、サムスンは日本を初めて「一次販売国」に位置づけた。韓国やアメリカと同じタイミングで予約・発売を開始する。これまで日本は主要国より発売が遅れることが多かった。

また、日本ではこれまでGalaxy SシリーズはベースモデルとUltraの2機種で展開してきたが、今回初めてS26+を導入し、3機種体制とした。

Galaxy S26 S26+
左からGalaxy S26とS26+の背面。S26+は日本初投入で、ベースモデルとの画面サイズの差がわかる(写真:筆者撮影)

販路も拡大した。楽天モバイルが数年ぶりにGalaxy Sシリーズの取り扱いを再開し、4キャリア同時発売が実現した。SIMフリー版も家電量販店やECサイトで購入できる。サムスンオンラインショップでは限定カラーのシルバーシャドウとピンクゴールドも販売する。各キャリアや販路によって取り扱うカラーや容量は異なる。

Galaxy S26
展示されたGalaxy S26シリーズのカラーバリエーション。各モデルとも限定色を含め全6色で展開する(写真:筆者撮影)

小林CMOは「ハード面、ソフト面、そして発売の環境整備」の3点を強調した。製品だけでなく、日本市場での販売体制そのものをテコ入れする姿勢がうかがえる。

AIフォンの先に何があるか

スマートフォン市場は成熟期にあり、ハードウェアの性能差だけでは購買動機を生みにくくなっている。サムスンがGalaxy S24でAI機能を前面に打ち出してから2年、AIフォンという言葉は業界の共通語になった。

Galaxy S26の先回り設計は、端末がユーザーの行動文脈を深く読むことで成り立っている。メッセージの内容からスケジュールを推測し、写真の被写体を判別して共有候補を選ぶ。便利さの裏側には、端末がどこまで個人の情報を扱うのかという問いがつきまとう。Galaxy S26 Ultraにプライバシーディスプレイを載せたのは、その緊張関係に対するサムスンなりの回答でもある。

AIが前に出るのではなく日常に溶け込む方向へ進んだGalaxy S26を、ユーザーがどう受け止めるか。3月12日の発売に先立ち、2月26日から各キャリアおよびサムスンオンラインショップで予約を受け付ける。

石井 徹 モバイル・ITライター

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いしい とおる / Toru Ishii

1990年生まれ。神奈川県出身。専修大学法学部卒業。携帯電話専門媒体で記者としてのキャリアをスタート。フリーランス転身後、スマートフォン、AI、自動運転など最新テクノロジーの動向を幅広く取材している。Xアカウント:@ishiit_aroka

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