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「かけうどん一杯240円」「うどん+とり天+いなりセットでも440円」の衝撃…地元民の日常を支える生活密着《うどんチェーン》の正体

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私の前に並んでいたおじいちゃんは、持ち帰りうどんを注文していた。専用の容器にスープを注いでもらうと、受け取り口のタッパーに入った、たくわんを慣れた手つきでたっぷりとうどんに盛っていた。

「お昼時にうどんを持ち帰る近所の常連さんも多い」と野村さん。おかずとして揚げたての天ぷらや生麺のテイクアウトも人気だという。90円で販売しているスープは、自宅で鍋物や茶碗蒸し、お雑煮などに活用できると好評だそうだ。

うどん屋でおかずを調達して帰る。その発想はなかったので、いいことを聞いた。

うどん屋で、なぜアボカド?

アボカド天ぷら250円(写真:筆者撮影)

なお、小麦冶の天ぷらメニューには「アボカド」がある。しかもなかなか人気だ。庶民派な店の印象を裏切るこのチョイス。いかにして生まれたのか聞いてみると、これは昭和食品工業がガレットの店を立ち上げたことがきっかけなのだという。ガレット店で仕入れるようになったアボカドをこちらでも使い誕生。複数チェーンを手掛ける会社ならではの掛け算の面白さだ。

最初は売れなかったそうだが、味を知るひとが増えるにつれ、人気がでた。「天ぷらにせずに生のまま出して」とリクエストしてくるアボカド好きのお客さんもいるのだとか。

クリーミーな口あたりとともに、アボカドそのものの味が口いっぱいに広がる。半個のアボカドは、かなりのボリュームに感じられたが、アボカド好きにはたまらないだろう。

野村さんに話を聞き終えた頃、うどんを食べ終えて席を立つお客さんがいた。受け取りも返却もセルフ。野村さんが声をかける。

「器返しておきますよ〜」

きれいさっぱり空になった丼を見て、野村さんが満面の笑みを浮かべた。「ありがとうございます」。

スープまで飲み干して帰っていくその後ろ姿を見送りながら、口にした。

「嬉しいですよね。スープもおいしいんですよ〜」

かけうどん一杯240円。物価高の今、この驚くべき価格はどのように実現されているのか。後編では、昭和食品工業の澄川誠社長に、240円に込めた想いを伺う。


後編:物価高でもなぜ「一杯240円」で戦うのか?─うどんチェーン社長の逆張り経営論…「俺はお前の苦悩のうどんが食べたい」父の言葉が支える覚悟
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