「寒さで人を殺す」ロシアの冷酷。エネルギー施設攻撃に地下鉄駅内で夜を過ごす、軍事侵攻4年"キーウ最悪の冬"の惨状

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キーウの街中では、金属製の最新式義足を装着したり、両脚がなく車椅子に乗ったりした帰還兵としばしば路上ですれ違う。

前回取材の昨年7月、キーウ市内で民間団体が運営するリハビリセンターを訪ねた時のこと。一見すると普通のジムのようだが、トレーニングに取り組む男性たちは四肢のひとつ、ないし複数が欠けている。彼らに哀れっぽさは微塵もなく、むしろ健康で堂々としているのが印象的だった。

リハビリ施設でトレーニングに励む帰還兵(2025年7月撮影:中坪央暁)

手脚失った帰還兵「後悔はない」

東部の激戦地ドネツク州でドローンの“カミカゼ攻撃”を受けて片腕と片脚を失ったITエンジニアの志願兵(29歳)は、「祖国を守るために自分の意志で入隊し、家族も理解してくれた。前線で戦って手脚を失ったことを全く後悔していない。ここでリハビリを受けて、必ず社会復帰する」と言い切った。このセンターでは所定のプログラムを経て、スウェーデンなどで開発されたインプラント式の最先端義肢が供与されている。

もちろん、彼らのような「英雄」ばかりではなく、事態が長引くにつれて、ウクライナでは若い世代を中心に厭戦感や兵役逃れが広がっている。

実際に動員対象となるのは25~60歳男性だが、今年1月に就任したフェドロフ国防相は、「周知の秘密」として流布されていた通り、約20万人の兵士が脱走し、約200万人が兵役逃れで指名手配されていることを初めて公式に明らかにした。

知人の地元ジャーナリストは、兵役逃れの数は「実際には政府発表の2~3倍」と指摘したうえで、「登録が義務付けられた住所や勤務先を偽って居所をくらませたり、軍の担当者に賄賂を払って見逃してもらったり方法はさまざま。路上で見つかって連行されるのを恐れ、家から一歩も出ずに引きこもったまま精神を病んでしまう若者も少なくない。それならいっそ潔く兵役に就いたほうがマシなんだが…」と実情を明かした。

キーウの墓地で営まれた戦死者の葬儀(2月17日撮影:中坪央暁) 
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