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物価が上がりすぎた日本でこれから起きるのは…どさくさ紛れの値上げの後は「値下げ合戦」、デフレとの戦いが次のデフレを準備した

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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アメリカでは異例の値下げ(写真:Bloomberg)

今後、日本のインフレは止まるだろうか?

止まると予想される。なぜなら、消費者がインフレに耐えられないからである。

アメリカですら、値下げの動きが出始めた。

飲料大手、ペプシコは2月3日に「ドリトス」などスナック菓子の価格を約15%引き下げると発表した。理由は、これまで商品の値上げを繰り返してきたことに対し、消費者の反発が広がったからだ。

インフレ率が下がるだけでは、低所得者は生きていけない。上がってしまった物価が高止まりしていてはだめで、値下げが必要なのである。

要は、デフレが必要なのだ。

本来3つそろって値上げが起きる

日本も、今後、この動きが出てくるだろう。そして、それは広がり、横並び行動の日本企業は、ライバルを睨みながら同程度の値下げで追随するだろう。そして、必需品的な世界ではデフレが戻ってくるだろう。

なぜ、値下げが必要か。値上げをしすぎたからである。

なぜデフレが必要か。インフレが続き、物価が上がりすぎたからである。

そもそも、物価が上がる理由は何か?

それは、売り手が価格を上げるからである。

前回、価格支配力の話をしたが、支配力があれば、上げようと思えば上げられる、ということである。つまり、価格が上がるのは、①価格支配力があり、②価格を上げることが売り手にとって最適な状況であり、かつ③売り手が値上げを実行するからである。

価格支配力、最適価格の変化、価格変更実行力の3つがそろうと値上げが起きる。

次ページが続きます:
【なぜ値上げは起きてこなかったのか】

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