「性格は変えられるか?」心理学者が語った答え――性格を変えるのは体重を減らすのと似ている。「明るく、社交的になりたい人」がすべきこと

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性格とは、行動様式や価値観、態度などすべてをひっくるめた概念ですから、行動のパターンが変わってそれが習慣化すれば、性格も変わっていくといえます。

例えば、海外留学すると性格が変わるのは、習慣の変更を強いられるからです。アメリカに留学して、社交的であること、人前で自分の意見をいうことを強いられていると、そういう習慣ができて行動が変わります。結果、性格が変わることがありえます。

通常の行動の状態が、行動を変えることによって、少しずつ変化しているのです。

これも体重の話と似ています。

体重をどうやったら減らせるかというと、何かを「強いられる環境」にいることで可能になります。

例えば、パーソナルジムに行くと、普段の食事とトレーニングについて指導されます。こんな筋トレをしなさい、こんなものを食べて、こんなものは食べないようにしなさいと言われてその通りやっていると、それが習慣になって、数カ月もすれば体重が減っていきます。

習慣が変わるきっかけとしては、進学するとか転校する、部活を始めるとか、一人暮らしをする、就職をするなどがあります。結婚したり、子どもが生まれたりしたときも変わるでしょう。

つまり、環境が変わると生活が変わるので、習慣も変わり、性格も変わることがあるのです。

無理やり変えようと思うなら環境をガラッと変えることです。もしくは、変わるようなコーチングを受けることです。ただし、やはり生活全体が変わるような変化があったほうがよいでしょう。

本が変化のきっかけに

本を読んで、その人が変わることもあります。

人生が生きやすくなる「性格」の話 ─自分を知って幸福になる方法
『人生が生きやすくなる「性格」の話 ─自分を知って幸福になる方法』(清流出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

例えば、昔でいえば、寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』(芳賀書店、1967年)という本がありました。

この本が出版された1960年代後半は、高度経済成長期であり、学生運動も盛んな時期でした。既存の権威や価値観に対する批判的な意識が高まっていた時代です。そのなかで、知識や理論に閉じこもるのではなく、現実の社会や人々のなかに飛び込めというメッセージが込められていました。

この本は熱狂的な人気を集めます。そしてこの本を読んで自分の生活を広げていくような習慣の変化が起きるのであれば、性格も変わっていく可能性があります。

普段の行動が変わるから、その人が変わるのです。映画でも小説でも、観賞したり読んだりして影響を受けて生活が変わっていくのであれば、性格も変わる可能性があるのです。

小塩 真司 早稲田大学文学学術院教授

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おしお あつし / Atsushi Oshio

1972年、愛知県生まれ。早稲田大学文学学術院教授。名古屋大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科教育心理学専攻修了。博士(教育心理学)。中部大学准教授などを経て現職。専門はパーソナリティ心理学、発達心理学。著書に『自己愛の青年心理学』(ナカニシヤ出版)、『はじめて学ぶパーソナリティ心理学』(ミネルヴァ書房)、『性格を科学する心理学のはなし』(新曜社)、『性格とは何か―よりよく生きるための心理学』(中公新書)、『「性格が悪い」とはどういうことか―ダークサイドの心理学』(ちくま新書)などがある。

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