中国は、70年代の終わりから鄧小平が改革開放運動を始めて、徐々に経済を自由化していきました。2001年にはWTOに加盟して、世界経済の中に組み込まれていきます。
その中で、西側諸国、特にアメリカが考えていたのは「中国が資本主義化して豊かになれば、いずれ民主化するであろう」ということです。それは、90年代から2000年代初頭までの一貫した対中戦略でもあったわけですね。
ところが、実際には、経済は自由化されたものの、民主化されず、逆に、鄧小平の敷いた集団指導体制が消滅して、習近平の独裁体制に移るという全く真逆の方向に進んでいます。
西側諸国の経済学者らは「独裁政権と資本主義の経済成長が同時に成立するはずはない」と言っていました。いずれ独裁政権は必ず崩壊するであろう、と。しかし、その予測は当たっていなかったわけです。
帝国主義を正当化するための「民主化」
ヨーロッパは、帝国主義時代に世界各国を植民地化しました。そして、植民地化を正当化する根拠として、「アジアやアフリカの経済は遅れている。その経済を立て直して発達させるためには、民主的な社会に変えなければならない。そのために我々は侵略して植民地にしているのだ」と言ったのです。
つまり、西側諸国に仲間入りすることと、経済成長することは不可分であるというのが、帝国主義を打ち立ててしまったヨーロッパにとっての、絶対に譲れない命題になっていた。だからこそ、独裁政権でも経済成長できるということは認めたくなかったわけです。
しかし、結果として中国は経済成長している。シンガポールもそうですよね。資本主義を成長させるために、必ずしも民主主義である必要はないという話が成り立つのです。




















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