絶対にマネできない、
ジェームズ・ボンド 7つの仕事術
世界最強のスパイが実践する「勝ちパターン」とは?
世界各地で華々しく活動するジェームズ・ボンド。失敗すれば命どころか地球が破滅するかもしれない過酷すぎる仕事の数々を、なぜ彼は遂行することができるのか? その秘密は一流のスペシャリストたる彼だから実行できる、7つの卓越した仕事術にあった。
contents
001 競合はスマートに始末しろ!
002 上司の言うことは聞くな!
003 部下は使い倒せ!
004 オンナの扱いを極めろ!
005 出張は秒速で行け!
006 オシャレは無理してでもキメろ!
007 ときには愛すら捨てろ!
"仕事術 001"
競合はスマートに始末しろ!
仕事をする上で同業他社との競合は避けられない。取引先に相見積をとると言われたり、コンペや入札に参加したり、競合に勝つことは仕事の重要な要素だ。企業としても、新興・成熟市場問わず淘汰は激しく、強力な外資系企業の参入にも備えなければならない。そのため世のビジネスマンは競合が現れるたびに相手をリサーチし弱点を探すことになるが、そもそも自分たちが競合より圧倒的に強ければ、そんな努力をする必要もなく、クールに対応できるはずだ。
ジェームズ・ボンドはこれまで、彼に立ち向かった競合相手を実に400人近く始末したと言われているが、その1/3は銃火器を使用したスマートなやり方。手にした銃、ワルサーPPKで華麗に仕留めるのがボンド流だ。スパイの攻撃スタイルとして一般的にイメージされる“狙撃”は、直接対決に比べ、非常に効率的かつ低コストな、生産性の高い手段。相手が油断しているときこそ競合の生命線である顧客を奪いに行く。そんな営業姿勢をぜひとも見習いたい。
これができるのは、ボンドが常に自己研鑽に励み、スキルアップを積んでいるからに他ならない。ボンドの努力はほとんど劇中には登場しないが、彼の肉体美と、MBAホルダー以上のパフォーマンスを見ればおのずと想像がつくはずだ。
”仕事術 002”
上司の言うことは聞くな!
ビジネスの世界において上司の言うことは絶対だ。特に日本人はその傾向が強く、心の中では納得がいかなくても上司の指示に従ってしまい、結果として無駄な仕事が増えたりすることが往々にしてある。勇気を出してNoと言うべきだとわかってはいても、そこで上司の機嫌を損ねたせいで起こるかもしれない軋轢を考えると、とても反論できなくなってしまう。
だが、ボンドはそんな後の心配など歯牙にもかけない。納得がいかないことには反論し、上司のミスはきちんと責める。それどころか、上司の命令を聞かずに独断で行動したことは数え上げればきりがない。捕らえろと言われた人物を葬る、個人的な復讐に走る、職務停止を通達されても構わず世界中を飛び回る……。それも、おそらく組織の経費で。しかし、それでもボンドがクビにならない理由は、最後にはお得意様である犯罪組織の元に出向き「全滅」という名の大口契約を取り付け、結果を出すことで上司を黙らせているからだ。上司の命令には背いていても、一流のスパイとしての“規範”には従っているとも言えよう。いつもオフィスの中にいる上司に、現場感覚はわからない。「一度、社に持ち帰らせていただきます」が通用しない土壇場では、頼れるのは自分の決断力だけだということをボンドは知っているのだ。