店主の方は、私が記者やディレクターとして訪問したなら、体型についてコメントをしただろうか。
私が女性アナウンサーという、他者から見た目をジャッジされがちな立場であること、そして世間もそれが当たり前のことだという意識があるからだったのではないか。
「女性アナウンサー」の仕事は案外泥臭い
アナウンサーというと、カメラの前に立つ華のある仕事というイメージを持たれることが非常に多い。しかし、その業務内容は意外と地味である。
番組の司会進行、取材、ナレーションなどは全体の3割程。残りの7割は、番組出演に必要な下調べや用意、打ち合わせ、原稿の下読み、取材の企画書制作、取材準備、アポ取り、原稿の作成、自己研鑽の時間やその他事務仕事などがある。
入社当時は、表舞台に立つこと以外の「裏の仕事」がこんなに多いのかと驚いた。その裏の仕事としてかなりの割合を占めていたのが、企画取材だ。
アメリカに留学時代、ジェンダー学を学んでいたため、ジェンダー問題を取材したいと考えていた筆者は、昔、番組で「生理の貧困」について取り上げたいと企画を出した。
一般的に「生理の貧困」とは、経済的な理由で生理用品が手に入らないことを指す。そこで、県内で生理用品の無償配布をしていた施設と、そこで働くスタッフを取材した。
この取材を通して教わったことはたくさんある。
女性は生涯、生理にまつわる出費を数十万円も負担すること、生理用品が高くてなかなか購入できず、ティッシュなどで代用している人がいること。節約するために取り替える頻度を減らしている人もおり、我慢をすることで女性の身体面、精神面にも影響をおよぼすことなどだ。

