高倍率と言われるアナウンサーの就職活動はかなり特殊で、何よりも「痩せるように努力するべし」という暗黙の了解がある。人によって感じ方は異なるが、少なくとも筆者の目にはそう映っていた。
就活時代は自分が好きな服よりも、どの服が細く見えるかを基準に選んでいたし、ボディイメージにかなり苦しんだ。
たとえば、バストが大きめで、着る服によってはふっくらして見えることが思春期からの悩みだった私は、「細見え」を狙って、スーツの下にサラシを巻いて面接に挑んでいた。
今となれば笑い話だが、着けていて息が浅くなり胸の辺りもヒリヒリと痛かった。とにかく、1キロでも痩せて見せなければと必死だったのは筆者だけではなかっただろう。
もちろん、日本テレビの水卜麻美アナウンサーのように健康的なイメージを狙う就活生も多いが、実際には、少しふっくらしていると就活のスタートラインにすら立てないという空気が漂っている。
筆者は、糖質制限などの短期間で痩せるダイエットに成功したかと思えば、リバウンドをするという生活を繰り返した末、やっと内定をもらうことができたのだった。
「とんでもないデブが入社したと思ったら君か!」
そして、キラキラの「女子アナ生活」を手に入れたと意気込んでいた入社1年目、飲食店に取材する機会があった。
お店に入ると突然、「テレビを見ていてとんでもないデブが入社したと思ったら君か!」と店主から声をかけられた。これまでの長年の努力が水泡に帰す思いだった。

