女性の事業承継を阻んでしまう日本の抱える課題、家は男性が継ぐものという価値観が根強く残っている日本の課題を識者に聞く

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--なぜ、協会が必要だと思ったのですか。

日本の事業承継は依然として男性中心で、女性後継者の割合は10%程度にとどまっています。企業内の女性活躍は政策的にも注目されていますが、家業を継ぐ女性に対する支援や評価はまだ十分とは言えません。私自身は跡取り娘ではありませんが、仕事で出会った彼女たちに刺激を受け、この人たちをもっと生かす社会にするお手伝いがしたいと思いました。

ーー実際、跡取り娘の皆さんからはどんな声が聞こえてきますか。

現在、約130人の会員がおり、会員向け講座の最後に「自分の承継スタイル」を語っていただきました。皆さん、涙を流しながら発表される感じで。ご自身の体験や感情、葛藤を改めて言葉にすることで、整理する機会になっているのではと思います。

--女性後継者が経営に入ることで、企業にはどんな変化がありますか。

売り上げの拡大以上に、利益率や生産性が改善するケースが多く見られます。多様な働き方への理解が進み、男性の育休取得や女性の正社員登用が増えるなど、組織全体のダイバーシティーが進む傾向があります。

性別ではなく適性で後継者を選ぶ視点が重要

--家族内承継ならではのメリットとデメリットは。

メリットは、家業への理解や従業員への思いが深いことです。一方で情に流されやすく、必要なリストラに踏み切れないリスクもあります。だからこそ、性別ではなく適性で後継者を選ぶ視点が重要です。

--今後、社会全体に求められることは何でしょうか。

男性経営者が「娘でも継げる」と具体的に想像できるロールモデルを増やすことです。メディアや支援機関が女性後継者の姿を可視化し、事業承継の選択肢として当たり前に位置づけていくことが、日本経済の持続性にもつながります。

著者:谷口崇子

ブルームバーグ
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