ある地域イベントの打ち合わせで、地元の先輩から言われたことがあります。「事起こしより、人起こしが先だ」と。
当時の僕は正直、きれいごとに聞こえていました。イベントを成功させることのほうが大事だと思っていたからです。
でも、続くプロジェクトと終わるプロジェクトを見比べるうちに、その意味がわかってきました。
続いている現場には「不完全さ」がありました。途中参加できる「余白」があり、役割が固定されていない。
一方で、独りが完成させた企画は、その人が動けなくなった瞬間に止まってしまう。
この違いを、僕は何度も目の当たりにしました。
役割を「つなぐ側」に変えた
僕自身も、すべてを抱え込むやり方をやめました。
代わりに意識したのは、前に立つことではなく、つなぐことでした。
誰と誰をつなげばうまくいくかを考える。意見がぶつかったときに、どちらかの正解を選ばず、場としてどう着地させるかを見る。
自分がいなくても進む形を、少しずつつくっていきました。
すると、不思議なことに、現場が軽くなりました。僕が関わらなくても進む企画が増え、関わる人の表情も変わっていったのです。
ある若手メンバーに、「任せてもらえたから本気になれました」と言われたとき、ようやくわかりました。
僕が前に出続けることは、必ずしもチームのためではなかったのだと。



















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