ところが、数回目の会議から少しずつ変化が起き始めました。
地域の若手が「こうしたらどうでしょう」と意見を出し始め、行政側からも具体的な提案が増えたのです。
僕が決めないことで、逆に現場が動き出した。
「安達さんがやるイベント」ではなく、「自分たちのイベント」という空気が、はっきりと生まれました。
そのとき初めて、プロジェクトが僕の手を離れて自走し始めたと感じました。
「降りる」ということは、何もしないことではない
誤解してほしくないのですが、「降りる」というのは何もしないことではありません。
むしろ、役割はより地味で、神経を使うものに変わりました。
人と人のあいだに立って話をつなぐ。温度差を調整する。衝突が起きたときに、どちらかの味方ではなく場の味方でいる。
前に立って指示を出すより、よほど難しい仕事です。
ある若手メンバーから「任せてもらえたから本気になれた」と言われたとき、降りることの意味が腑に落ちました。
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【自分の「立ち位置」を変える】
