"後ろから鉄砲"批判に石破前総理が本音「嫌なら議員を辞めたほうがいい!」「それおかしいよねって言うために議員やっているんでしょ?」
——石破さん自身は総理を続けようと考えている中で、新聞の号外も含め「退陣報道」が流れました。メディアのそうした動きに対して「闘っていかなきゃいけない」という思いが強かったのでしょうか。
そういうふうにして既成事実化したかったっていうね。メディアはこんなことやるんだなっていう「驚き」のほうが強かったかな。闘ってやるっていうよりも、こんなこと本当にやるんだっていう驚きね。
——石破さんとしては「そんなこと言ってもいないのに」ということですね。
そうそう。
価値観が「正しいかどうか」から「面白いか」「儲かるか」に
——一部のSNSによる偏った情報や時にフェイクニュースによって、政治が左右される時代になりました。この状況をどのように考えていますか。
“SNS禁止令”とか、そういうものでも出さない限り止まらないんでしょう? アクセス数が多いほうが広告ついちゃったりするし。
——それがお金になりますからね。
どんどんエスカレーションすると「正しいか間違ってるか」じゃなくて、「面白いか面白くないか」「儲かるか儲からないか」に価値観がずれるわけだよね。そうすると、世の中のあるべき姿とどんどん乖離していくわけでしょ? “SNS禁止令”なんて出せないんだから、それを凌駕することを考えなきゃいけないですよね。
——どう凌駕するのですか。
それは田中角栄さんが言っておられたように、「歩いた家の数しか票は出ない」「握った手の数しか票は出ない」ってこと。大雪の日でも、大雨の日でも1軒ずつ歩く。5人、10人の会合を大切にする。誰も聞いてなくても演説する。
私もそうだけど、政治家はバッシングの対象になりますが、バッシングしている人に会ったことないんだよね。会ったことない人がめちゃくちゃ書くわけ。「いや、そんなことない」「あいつ知ってる、話した」をどれだけ積み重ねるかじゃないですか。
——SNSの時代でも、直接会うとか握手するとか、そういうものを大切にしなければならないと?
そうだと思いますよ。それしかないもの。
——一方で、SNSに力を入れている政党が、ものすごく得票しているケースもあります。
参議院ですごく伸ばした某政党は、確かにSNSにも頼っているんだけど、あの政党は昔自民党がやったことをやってますから。
——地域組織もしっかりしてますよね。SNSもうまく使いながら、リアルとの融合みたいなことがうまくいくとよりいいということでしょうか。
融合しないとうまくいかない。何とか新党という一時人気のあった政党があるでしょ? それがその後あんまり続かないのは、地道な運動と融合していないから。SNSだけだとああなるよってことです。いわゆる空中戦みたいなものでどんなに露出が増えても、日頃の活動をやってないとすごく脆弱だと思う。



















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