タワマン増殖で「西日すら当たらない」と嘆く旧住民たちの"現実" 中央区「勝どき」から失われたものはこんなにもあった

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同調査によると、勝どきの人口は2020年の4万5503人から2050年には5万9349人に増えると予測されている。(「30年間で人口が増加・減少する駅ランキング(2024年7月23日)」)

「タワマンが増えたことでお金持ちも多く移り住むようになってきたけど、かつての勝どきは本当に庶民の街だったんですよ。今は少し離れたところに引っ越しちゃったけど、昔はすぐ近所に住吉神社があったということもあり、今でも地域のお祭りなどは賑やかです。

大江戸線の勝どき駅ができて、タワマンが増えて、街の姿は激変したけど、寂しさはそれほどありませんね。ただ、昔の写真を見ると”ああ、懐かしいなぁ”とは思います」(高島さん)

店を手伝う娘の雪那さんはこう言う。

「店名の”ダンダン”の由来は、家族でやっている店なので、団らんとか、暖かいという意味の暖とか、そういう思いを込めて名付けました。地域にこうした喫茶店が少ないこともあって、お客さんはほとんど近所の人です。

タワマンに住んでいる人も来てくれますね。割とリピーターになってくれる人もいて、そうしたお客さんに支えられています」

ダンダン
家族経営のダンダン。雪那さんはコーヒー担当だ(筆者撮影)

タワマン増殖で失われた日当たり

既述のように、今後は人口が増えてくると予想される。そんなところからも、今後は「喫茶ダンダン」のような店が求められる地域になっていくのだろう。

時代の流れだから、タワマンが建つことに反対はしないが、唯一「日当たりだけは気になる」と高島さんは話す。

「昔は長屋とかあまり高くないマンションとかが多かったから、日当たりは良かったんですけど、目の前にでっかいタワマンができたので、日の当たり方がすっかり変わってしまった。

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