吉村洋文が語る≪大阪・関西万博≫「うれしい悲鳴」と「ポスト万博」戦略

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塩田:もし衆参ともに過半数割れが起こると、国政はどう変わるのか、あるいは国政を変えるためにはどうしたらいいのか、何が国民にとってメリットか、その点は。

吉村:自民党だけの考え方で物事が進まなくなります。自民党では絶対やらないような政治が実現可能になってくる。いろいろな声が届く国政になると思っています。

塩田:参院選の結果にかかわらず、衆院選をやり直さない限り、少数与党政権の下で、衆議院の少数政党並存という状態が続きますが、こういう政党政治の状況で、維新はどういう役割を担っていったらいいと思いますか。

医師会問題を含む社会保障改革に手をつけたい

吉村:自民党ができないことをやるということですね。先述の医師会問題を含む社会保障改革、JA改革を含む米政策と農業の構造改革など、既得権と戦う政治をしっかりと進めていく。今までは全く相手にもされなかったけど、少なくとも今はいろいろな協議体ができて、そこで政策を実現する可能性が出てきたわけです。

塩田:参院選でどういう結果が出ても、衆議院の状況が変わらず、次の衆議院解散・総選挙がなければ、2028年の参院選まで国政選挙がない「衆参無選挙の3年間」が訪れます。それを前提に、参院選後は、連立の組み替えによる「脱少数与党政権」「新しい多数与党政権」の樹立を目指した動きが活発になる展開も予想されます。そうなったとき、維新は衆議院第1党の自民党と連立を組む構想や計画、戦略を視野に入れていますか。

吉村:ないですね。

塩田:自民党が全面的に協力を求めて、維新側の希望を大幅に容認するような姿勢を示した場合でも、自民党との連立政権はノーですか。

吉村:僕はやらないですね。だって、自民党はもともと既得権側の政治だからです。今の自民党である限り、既得権側の政治に入ることになる。維新には何の意味もないと思っていますから。

塩田:昨年の10月に首相に就任し、すぐに少数与党に陥った後、ここまで都合約9カ月、政権を担い続けている石破茂首相の政権をどう受け止めていますか。

吉村:石破さんはもっと自分がやりたいことを突き抜けてやったらいいのに、と思いますね。首相になってからは、石破さんらしさが消えたなと思っています。それは、自民党内への配慮が第一で、党をまとめながら進めていこうとすると、自分がやりたいこともできない。結局、自民党は誰がトップになっても同じだなと今、感じています。

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