吉村洋文が語る≪大阪・関西万博≫「うれしい悲鳴」と「ポスト万博」戦略

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塩田:この少数政党並存政治で、維新は立憲民主党や国民民主党などと連携して非自民の連立政権を造るといったプランやシナリオは想定していませんか。

吉村:例えば立憲民主党代表代行の辻元清美さんとは、合うとは思わない。思想、信条、立憲民主党の憲法に対する考え方など、根本のところが全く違う。連立を組んでも続かないだろうと思います。国家運営という意味で、政策ごとに連携することはあったとしても、立憲民主党や共産党は、根本のところでわれわれと本質的に考え方が違うところがあるので、連立を組んでも、国家運営としてプラスにならないだろうと思います。

国民民主党については、所得税の減税を唱えているあたりまでは、僕は本当に賛成だったんです。ですが、消費税の一律5%減税という共産党と同じ主張を唱え始めたころから、ちょっと違うな、と思うところがありました。国民民主党が主張していることを本気でやろうとすると、必要な財源が20兆円以上かかる。

維新が進むべき道は、政策、公約を小さなところからでも実行し、社会を変えていくということです。それは知事と市長の座を任されて政策を実現している経験からもそう思います。地方から生まれた政治で、行政をあずかり、政策を実現して社会を変える。そこで自民党とぶつかって、現実に街を変える。大阪、関西以外のエリアでも、こうやってひっくり返していくことをやるべきです。

自民党が根を張って、強いところで勝ち上がる

まだまだわれわれの力不足のところもあって、大阪、関西以外で行政を握るところまでいっていませんが、自民党が根を張って、強いところで戦いながら勝ち上がる。それが野党のやるべきことだと思っています。

各地で行政を担うためにどんどん挑戦していかなければいけないと思うんです。古い政治が行われているところを変えていくのが重要です。古い政治を行っている地方自治体の首長に対して、維新が候補をぶつけて新しい政治に変えて、街をよりよくしていくことが重要だと思っています。

塩田 潮 ノンフィクション作家、ジャーナリスト

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しおた うしお / Ushio Shiota

1946年、高知県生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科を卒業。
第1作『霞が関が震えた日』で第5回講談社ノンフィクション賞を受賞。著書は他に『大いなる影法師―代議士秘書の野望と挫折』『「昭和の教祖」安岡正篤』『岸信介』『金融崩壊―昭和経済恐慌からのメッセージ』『郵政最終戦争』『田中角栄失脚』『安倍晋三の力量』『危機の政権』『新版 民主党の研究』『憲法政戦』『権力の握り方』『復活!自民党の謎』『東京は燃えたか―東京オリンピックと黄金の1960年代』『内閣総理大臣の日本経済』など多数。

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