吉村洋文が語る≪大阪・関西万博≫「うれしい悲鳴」と「ポスト万博」戦略
塩田:衆院選で不振だった一番の原因は。
吉村:維新の理念、政策が分かりにくくなってきたところがあると思います。本来、維新は既得権と戦う政党です。既得権と戦う政治で、改革をやり、物事を進めていく。目の前の利益よりも将来の利益を考えて政治をする。これが維新の重要な理念で、存在意義だと僕は思っています。そこが揺らいできて、それが選挙の結果にもつながったと思っています。立て直すのは簡単ではないけど、少しずつもう一度、理念を固めていって、改革政党として果たすべき役割を実行していきたい。
塩田:大阪・関西万博は開幕前、大阪以外では不人気で、開催への逆風も強かったという面がありましたが、それが衆院選の結果に影響したということは。
改革政党である維新が自民党と近くなりすぎていた
吉村:それはそんなにないと思う。むしろ「政治とカネ」ではないかなと思いますね。この点で非常に問題が多くあるのは自民党でしたが、改革政党であるわれわれが自民党と非常に近くなっているところが問題点だったと思います。
塩田:そうすると、党首就任はこの危機の突破のために一時的に、という考えですか。
吉村:次の若い世代を育てたいという思いでやっています。ずっとやるつもりはありません。本来、僕も前執行部で共同代表でしたから、責任を取る立場ですが、それじゃあ、誰が今、代表をやることができるのかと考えたとき、なかなか適任の人がいない。これは自分がやるしかないと判断しました。
これから改革政党として、僕自身が維新を引っ張っていく。その間に若手にどんどん育ってもらいたいという思いです。それで、新執行部は、経験のある前原誠司さんに共同代表をやってもらって、あとは全部、若手のリーダーにしました。
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