半導体以外でもヨーロッパが台湾に熱い視線を送る3つの理由、戦略的位置づけ、サプライチェーン、そして自由と民主主義
それから20年が経ち、2022年、2023年、2024年、2025年と4年連続で、ドイツの異なる政党の保健大臣・衛生大臣が台湾を支持し、「Taiwan」という名称をはっきりと口にしてくれている。
「この変化は、まるで昼と夜ほどの違いです」と、彼は語る。
「ドイツに感謝するのはもちろんですが、それ以上に言いたいのは、台湾自身の実力があったからこそ、私が現地で胸を張って歩けたということです。実家(台湾)にしっかりとした力があるからこそ、私は堂々と箸を手に取って、どこへでも食べに行けるのです」
鴻海と輝能科技がフランスに投資
近年、台湾とフランスの関係にも大きな進展が見られる。前出の謝金河氏は輝能科技(ProLogium)がフランスにバッテリー投資を行ったことを挙げ、「マクロン大統領は輝能科技の社長と頻繁に会っており、PSMCの黄崇仁氏も何度も面会している」「台湾とフランスのビジネス往来が活発になるほど、関係もいっそう強固になる」と語った。
台湾のフランス代表を務めた呉志中氏は、5月19日に頼清徳総統の就任2年のタイミングで、鴻海がフランスに先端パッケージング技術の投資を行うと発表したことについて、「これは頼総統の大きな成果であり、フランス側も非常に喜んでいます」「私たちが誇る半導体産業には、実は非常に多くのヨーロッパの要素や技術が流れているのです」と、成果を強調する。
彼は例として、「TSMCはもともとオランダのフィリップスが母体であり、TSMCが使っている機器は100%オランダのASML製。ASMLの多くの技術はドイツから来ています」「製造プロセスではドイツが関与し、前工程はASML、そして後工程は、今や鴻海によってフランスへと広がっているのです」と語った。
「これは台湾とヨーロッパが結びついている非常に重要な象徴であり、もし今後この協力関係を成熟させることができれば、台湾とEUは戦略的パートナーとしての関係に発展するでしょう」と結んだ。
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