新型ワーゲンバス「ID. Buzz」ついに日本へ!形よくてもサイズと価格がネックか?

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全長は標準モデルが4715mm、ロングホイールベースは4965mm、全幅と全高は共通でそれぞれ1985mm、1925mmというディメンション。

ヨーロッパでも「大きいなぁ」と思ったぐらいで、日本だと道幅や駐車場などで制約を受ける人もいるだろう。アルファードだって、全幅は1850mmだ。

ロングホイールベースの3列目シートもおとなが長距離座っていられる(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

「それがある程度の障壁になるかもしれません。ただし、大人数がゆったりと乗れて、スムーズな加速でもって快適に移動できるという側面を重視する人は、確実にいらっしゃるはずです」

そう語るのは、フォルクスワーゲン グループ ジャパンでプロダクトマネージメントのシニアマネージャーを務める沢村武史氏。ID. Buzzシリーズの日本導入にあたって規格や仕様を決めていった人だ。

1000万円に迫る価格

もうひとつのネックは、1000万円近い価格だろう。

標準ホイールベースのID. Buzz Proは888万9000円、ロングホイールベースのID. Buzz Pro Long Wheelbaseは997万9000円だ。

六本木の発表会で車両の説明をする沢村武史氏(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)
六本木の発表会で車両の説明をする沢村武史氏(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

そんな私の懸念について、沢村氏は次のように答えた。

「実はヨーロッパでの価格とそれほど差はありません。私たちの努力の結果ですが、それでも絶対的な価格についてのご意見があるのはわかっています」

沢村氏は「このクルマには需要があると思った出来事があります」と言う。

「以前、将来導入予定(当時)のクルマとしてID. Buzzを、日本で一般公開したことがあります。そのとき、ポルシェ911に乗っているという方が、たいへん強い興味を示していました。911とは別に『こういうミニバンを探していた』とのことでした。日本にもミニバンはいろいろありますが、ID. Buzzに市場があると、そのとき思いました」

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日本では、ほぼ個人需要を想定していて、法人需要は現段階ではあまり見込んでいないというが、実際のところは果たしてどうなるだろう。私は、この個性があって利便性の高いクルマに需要がありそうだと思うけれど。

出荷開始は、2025年7月下旬以降だそう。2022年のワールドプレミアから約3年の日本導入。「待ってました」という人もいるのではないだろうか。

【写真】見ると欲しくなる!「ID. Buzz」のオシャレなスタイリング
小川 フミオ モータージャーナリスト

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おがわ ふみお / Fumio Ogawa

慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

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