「本当は皆ウンザリ?」≪パーパス経営≫が従業員の心に響かない残念な理由

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たしかにそうなのですが、それ以前に、以下の2つのことを考える必要があります。

① そもそもパーパスを作る必要があるのか

どんな会社にも、創業以来受け継がれてきた経営理念があります。それが経営環境にまったくそぐわなくなったら思い切って変えるべきですが、そうでないなら変える必要はありません。パーパスの制定が自社の長期的な発展に繋がるのか、立ち止まってじっくり考えたいものです。

なお、上場企業では、株主・投資家対策としてパーパスを掲げる必要があるかもしれません。そういう場合、とりあえず当たり障りのないパーパスを作って公表しておけばよいでしょう。

コンサル任せにしない

② 従業員が参加して、Our Company(私たちの会社)のパーパスを作ろう

人は、他人から命令され、押し付けられたことにはなかなか関心を持てません。しかし、自分自身が想いを込めて作り上げたことには、情熱をもって能動的に取り組むことができます。

経営改革のキーワードは、Our Company(私たちの会社)。改めてパーパスを作るという場合、コンサルタント任せにせず、従業員が主体となって、自分たちの手で経営改革の指針となるパーパスを作り上げたいものです。

パーパス経営は、よくあるコンサルタント主導の一過性のブームに終わるのでしょうか。それとも、日本企業を変革する大きな動きに発展するのでしょうか。後者になることを期待したいものです。

日沖 健 経営コンサルタント

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ひおき たけし / Takeshi Hioki

日沖コンサルティング事務所代表。1965年、愛知県生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。日本石油(現・ENEOS)で社長室、財務部、シンガポール現地法人、IR室などに勤務し、2002年より現職。著書に『変革するマネジメント』(千倉書房)、『歴史でわかる!リーダーの器』(産業能率大学出版部)など多数。
Facebook:https://www.facebook.com/takeshi.hioki.10
公式サイト:https://www.hioki-takeshi.com/
 

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