IT技術の進化が実現する
オフィス環境とワークスタイルの革新
自由な働き方がより導入しやすく
オフィスを選ぶ際には、当然BCP(事業継続計画)や耐震性能もしっかり見極める必要があるが、「東日本大震災以降の試行錯誤を経たなかで、災害への備えについてはスタンダードが固まってきた感があります。オフィス選定にあたっては、それにプラスアルファの部分で自社に何が必要か考える必要があると思います」。
このプラスアルファの部分について今関氏は、「災害への十分な備えは各オフィスビルとも非常に良くなってきていますから、環境性能なども注目したい部分です。そしてなにより重要なのは、やはりどういう働き方にしたいのか、そのためにどういうオフィスを作りたいのかということなのです。そこを十分に考えてから具体的な行動に移っていかなければならない時代になってきたと思っています」。
たとえば、フリーアドレスを取り入れる場合なら、デスクを減らして、駅近のオフィスでもより少ない面積で借りることも可能となり、単価は高くても全体のコストを下げることができる。こうして、コストを抑えながらより良いロケーションにすると同時に、新たなワークスタイルを取り入れ社員の満足度を高められるケースもあるわけだ。
企業文化やワークスタイルに大きな影響を与えるオフィス戦略。IT技術の進化に伴い、より自由な働き方がストレスの少ないなかで取り入れられるようになってきた今、企業の動きはさらに加速していきそうである。