
都会では、「高コスト」を賄うために、やりたくない仕事も続けなければいけません(写真:jessie/PIXTA)
余命宣告を受けてから、「忖度なしの活動」を続け、今年1月28日に享年67で逝去した森永卓郎氏。
氏の最期の書き下ろし原稿と、亡くなる1カ月前に行ったインタビューによる“資本主義の闇”に切り込んだ『さらば!グローバル資本主義――「東京一極集中経済」からの決別』が刊行された。同書は発売前に大増刷が決まるなど、早くも話題を呼んでいる。
森永氏が最期に到達した「日本人が生き抜くための"答え"」とは――。
今回は、新刊を再編集したうえで、「都会とトカイナカの《物価》《家賃》の差」について森永卓郎さんの問題提起を紹介する。
日本の物価は「トカイナカエリア」が最も安い
日本の物価は、東京や横浜が最も高く、都心から30キロから50キロ圏内、いわゆる「トカイナカエリア」だと、ぐんと安くなります。
しかし、そこからまたさらに離れると、また物価は高くなる傾向にあります。
なぜなら、トカイナカエリアは、ロードサイド店が建ち並び、しのぎを削って価格競争をしています。
ところがもっと田舎になると、商店が限られてきて定価販売が多くなります。だから、トカイナカエリアが最も物価が安くなるのです。
また、驚くことに、このエリアには「非資本主義的経済」が成立しているところがあります。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら