《開成辞めて1浪で東大》成績最下位で高校上がれず…「バカじゃないと証明したい」一心で東大文3に合格した"元落ちこぼれ"の彼の人生

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「10月に文転しても普通は受からないし、自分もそうなる可能性が高いと思ってました。親も2浪すると思っていましたね。それでも、理系時代に数3+C、物理、化学という3つの苦手科目があった状態から、駄目なのは地理1科目になったことで、希望がなくもないと思っていました」

ヤマが当たり1浪で東大文3に合格

共通一次試験は前年と同じ82%だった福地さんは、それから東大二次試験までの期間について「勉強しかしていなかったから直前1カ月の記憶がない」と語ります。

猛勉強の甲斐もあり、英語・数学は合格してもおかしくない水準に到達し、日本史も追い上げて、国語はムラがあるも合格点を取れるときもあるくらいにまでは仕上げました。

一方で、地理は間に合わないのでヤマを張って受ける決意をします。すると、試験本番でその目論見が当たる奇跡が起きました。

「『私の東大合格作戦』で地理を選んだ人の合格体験記では、『その年に1番問題になったことが出題される』、『問題は夏頃に作られる』と書いてあり、その情報にすがりました。

夏に『逆オイルショック』という言葉で話題になった原油価格の下落について問われるんじゃないかと思って、石油・石炭・天然ガスの分野を重点的に勉強していたら、大問3題のうち、1つでその項目がドンピシャで出題されました。もう1つの大問もまぁまぁできたので、模擬試験に比べるとはるかにできたと思いました」

しかし、一番自信があった数学で思ったように点が取れず、今年も合格は難しいと思っていた福地さん。併願で受けた早稲田大学の教育学部に合格していたこともあり、「もういいや、早稲田に行こう」と思っていたそうですが、無事、1浪で東京大学文科3類に合格しました。

大学生の時
大学生の時の福地さんの写真(右端)(写真:福地さん提供)

無事、東大に合格した福地さん。浪人して良かった点をお聞きしたところ「何かに全力でぶつかる経験ができた」と答えてくれました。

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