《開成辞めて1浪で東大》成績最下位で高校上がれず…「バカじゃないと証明したい」一心で東大文3に合格した"元落ちこぼれ"の彼の人生

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最初は理系の成績が文系より良かったこともあって、東京工業大学を目標にします。しかし、高校3年生になる頃には東京大学を目指そうと思い始めました。

「通っていた高校から東大に行った人が過去1人もいなかったんです。だから東大を目指してみようと思いました。東大に行くなんてことが本当に可能か?とも思ったのですが、このまま現実に着地する気もなくて、本気で勝負してみようと思いました」

福地さんと同じくらいの成績の学生は、東京都立大学、東京学芸大学、埼玉大学などの国公立大学に進むのが通例で、学年で早慶に行く人が2名程度でした。その中で東大を目指すも、秋頃には現役で受かるのが難しいと感じはじめます。

東大理科1類を受験するも浪人が確定

「高校2年生の終わりに高2向けの東大模試を受けたのですが偏差値は39でした。当時は理系で受けようとしてたのですが、高3になっても試験で出る範囲の勉強が終わっていませんでした。そのため理系の科目が全然ダメで、E判定しか取れませんでした」

高2の時
高校2年生の時の福地さんの写真(左)(写真:福地さん提供)

それでもこの年の共通一次試験では82%を確保。東大の二次試験を受験できる水準には到達し、理科1類を受験します。ほかに早稲田と慶応の理工系学部にも出願したものの、全て落ちてしまい、浪人が確定しました。

「受かる気は全然しませんでした。志望校を下げていればどこかの国公立大学に受かっていたはずですが、そういう気はさらさらなくて浪人する気でした」

福地さんに浪人した理由をお聞きしたところ、「それまで本気で勝負してこなかったから」だと答えてくれました。

「理系では数3+Cと物理と化学の後半が大変でした。進学校に通う人間は高校2年生までに一度は触れますが、高校3年生でその範囲に初めて触れたので1浪しないと受かるかどうかわからない状況だったんです。

1浪したら登れるかもしれない目の前の山を、本当に登れるかは別として、回避するのはあり得ないと思っていました。

あとは、開成を辞めさせられているので、高2から勉強できるようになってきた自分はバカではないんだと証明したい思いもありました」

こうして河合塾千駄ヶ谷校(※現在閉校)の理系コースに通い始めた福地さんは、最初の1カ月は真面目に予備校に通い、受験勉強に時間を費やしていました。しかし、途中から予備校に行かなくなってしまいます。

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