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【激安の理由】キリン「生茶」がわずか65円!値上げラッシュの中、小売店で格安飲料がズラリと並ぶ・・・飲料メーカーが抱える“ジレンマ”とは?
背景には、メーカーがどうしても拭いきれない「恐れ」がある。
飲料会社の量販営業で最も重要なのは、できるだけ多くの陳列棚に、長く商品を置いてもらうこと。店頭は消費者との大きな接点であり、これを失えば商品が売れないだけでなく、認知すらされないおそれが出てくる。
基本的に、どのメーカーのどの商品をどう並べ、いくらで販売するかを決めるのはスーパーやドラッグストアなどの小売店。小売り側からすれば、客を呼び込める商品、数量が出る商品でなければ仕入れる意味がない。そのため売れない商品はすぐに棚から外されてしまう。
その結果、“棚落ち”を恐れるメーカー同士の価格競争が起きる。
“持ちつ持たれつの関係”
よく用いられる手法がリベート(販売奨励金)だ。メーカーは取引先の小売店に対し「何月までにこの数量を売ってくれたら、この金額を支払います」と提案する。
承諾した小売店は客の目につきやすい入り口付近に商品を積み上げたり、他社品より目立つPOPをつけるほか、店頭価格を抑えるなどしてよく売れるよう工夫する。
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