交通分野では、北京市と河北省雄安新区を結ぶ京雄高速道路の運営に百度のAIエージェントを導入した。突発的な事故の発生をAIが認識し、状況に応じた対応策を速やかに生成することで、事故処理の所要時間を短縮できたという。

モビリティ分野では、国有自動車大手の長安汽車の傘下にある「深藍汽車(Deepal)」と提携し、スマートキャビン用のAIエージェントを共同開発した。このAIエージェントは子ども向けの絵本のストーリー生成、英語学習、アニメキャラクターとのおしゃべりなど、さまざまなコンテンツを提供することができる。
AIによる「価値創出」を重視
企業や公共機関のAI需要が高まるとともに、百度のクラウド事業は急成長している。百度智能雲の2025年1~3月期の売上高は67億元(約1349億円)と前年同期比42%増加し、営業利益率は10%を超える。

「AIモデルの開発において、百度があらゆる方向で業界をリードすることはできない。(現実の課題に対応した)アプリケーションとして真の価値を創り出せる方向に絞り込むべきだ」
百度の創業者兼CEO(最高経営責任者)の李彦宏(ロビン・リー)氏は5月22日、1~3月期の決算説明会でそう述べた。
具体的には、最も注力すべきアプリケーション分野として、マルチモーダル能力(訳注:テキスト、画像、音声など異なる形式のデータを統合処理する技術)やネット検索機能の進化、デジタルヒューマン(訳注:デジタル技術で作成された本物の人間そっくりのキャラクター)などを挙げた。
(財新記者:劉沛林)
※原文の配信は6月9日
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