小泉農水相が木徳神糧を念頭にして発言をしたかは不明だが、実際に同社の業績は伸びている。
中核の米穀事業セグメントは、2024年12月期通期で売上高965億円(前期比5%増)、営業利益26億円(同10%増)と好調だった。直近の2025年12月期第1四半期(1~3月期)に至っては、売上高311億円(前年同期比27%増)、営業利益19億円(同4.8倍)と大幅な増収増益で着地した。
足元の動向を踏まえ、木徳神糧は4月に2025年12月期の通期業績計画を上方修正。会社全体の売上高は従来の1550億円から1650億円へ、営業利益は25億円から40億円へ、純利益は18億円から28億円へと引き上げられ、過去最高益を更新する見通しを立てている。
価格転嫁の進展と特売の減少
営業利益が急拡大した背景には、価格転嫁の進展がある。コメの供給不足に伴い、米穀事業の仕入れ価格は高騰している。これに合わせ、スーパーなど小売店との交渉を通じて販売価格を滞りなく上げられたことで、同社にとっての適切な利幅が確保できた。
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