「ナプキンよりいいかも?」5000円でも人気『吸水ショーツ』は”生理用ナプキン”に取って代わるのか?≪ナプキン最大手≫も「あえて参入」の理由

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話を吸水ショーツと月経カップに戻そう。

吸水ショーツはさまざまな企業が発売していて、吸収力、履き心地なども商品により異なるようだ。まず吸収力については、普通の日の1日の経血量が10〜20mlのため、30ml以上吸収できるショーツを選ぶとよいとされている。

ユニ・チャームの吸水ショーツの吸収力は50ml。後ろや足回りまで防水仕様になっており、また漏れが生じないよう、体の隙間にフィットする構造に仕上げられている。

薬機法上「雑品扱い」のため、ナプキンと合わせ使いするものとして販売されているが、ショーツだけでも吸水するそうだ。

使用後は手洗いの後、洗濯機で洗濯することで繰り返し使える。使用状況にもよるが、耐用年数は3年ほどが目安だそうだ。

触ってみると、股から尻にかけての部分がかなり分厚くなっており、ごつい印象。その分安心感もある。ボクサータイプでももの方までカバーしているので、夏は暑いのではないか、という心配が少しある。

月経カップのほうは商品により、柔らかさや形状、サイズが異なる。自分に合うタイプを選ぶ必要がある、慣れるまでに時間がかかる、使用前後に煮沸消毒が必要など条件があり、吸水ショーツよりはハードルが高いようだ。

ユニ・チャームのものは使ったことがない人でも挑戦しやすいよう、柔らかさにこだわった素材を採用。取り出しやすいようリング付きとなっている。サイズは25mlで、経血量の多い日の4〜8時間にあたる。

「取って代わる」のではなく「多様化」へ

吸水ショーツや月経カップの売り上げはナプキンにはまだ及ばないものの、販売数は着実に伸びている。ユニ・チャームによると「こうした選択肢の多様性こそ前向きに過ごすための支援につながる」という。生理用ナプキンに取って代わるというよりは、選択肢がより広がるということだ。

少子化による利用者数の減少は避けられないが、快適さや品質への要求は高まり、結果的に市場はプレミアム化し拡大していくというのがユニ・チャームの見立てだ。

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