2位のGMO TECH(6026)の今期予想ROEは62.9%。グーグルマップなど地図検索エンジンの最適化を行うMEOやアフィリエイト広告などの集客支援事業を柱とし、不動産賃貸手続きの契約電子化など不動産テック事業も育成している。
2025年12月期はアフィリエイトで前期の大型案件失注が影響し、最終減益見通し。ROEも前期比で3.0ポイント低下するものの、依然高水準を維持している。今後は、口コミサイト「エキテン」を展開するデザインワン・ジャパン(6048)との経営統合で9月29日に上場廃止、持ち株会社が10月1日に上場する。
スマホゲーム会社は大型新作に期待
4位のバンク・オブ・イノベーション(4393)にも注目したい。2025年9月期の予想ROEが58.7%と、前期の22.0%から36.7ポイントも向上する見通しだ。その背景にあるのは、業績の急反発。主力のRPG「メメントモリ」に続く、新作大型RPGを投入予定で、四季報予想では2025年9月期の純利益は前期比3.2倍の29億円を見込んでいる。業績への期待感から、株価も上昇基調だ。
そのほか、5位には2021年上場でITインフラストラクチャー分野に特化し、コンサルや保守運用を展開するボードルア(4413)、8位にはスキマバイトサービスで2024年7月上場のタイミー(215A)、独立系SIで2024年6月上場の豆蔵デジタルホールディングス(202A)など、上位には近年IPO(新規株式公開)の企業が目立った。上場直後からしっかりと利益を出しつつ成長し、効率的な経営ができている企業は、株価面での評価もついてきやすい。
『会社四季報プロ500』2025年夏号では、編集部がピックアップした500銘柄について「高ROE」のほかにも、本業の儲けを示す営業利益の増加に勢いがある企業の「営業増益率」、株主還元拡大の期待にもつながる「純利益増加率」などのランキングも掲載している。こちらも銘柄探しの参考にしてほしい。
(『会社四季報プロ500』編集長)
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