「形だけの会見」「説明責任を果たしてない」、山尾志桜里氏の《3時間会見》に批判の声が尽きない明確なワケ

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さらに、議員パスの不正使用についても、私的な用事の際の議員パスでの移動や議員バッジの活用などを認めて、「本当に情けない」などと頭を下げて謝罪した。

「8年前は未熟でおごりがあった」と反省の弁

冒頭発言での一連の釈明を受けて始まった質疑応答では、最初に指名された記者が「私生活の件」として不倫疑惑の真偽についてただした。具体的には「当時、山尾さんは公式的には『相手方の男性と男女の関係はなかった』と発表し、質疑に応じずにその場を去っていったという経緯がある」として、改めて当該男性との「男女関係の有無」についての説明を求めた。

これに対し山尾氏は、当時の自身の行動やメディア対応を「未熟でおごりがあった」と反省の弁を繰り返し、何度も頭を下げた。しかし、肝心の点については「大変申し訳ないが、当時お話しした以上のことについて、この場で新しく言葉を紡ぐことをどうかご容赦いただきたい。(関係者には)それぞれのいろいろな思いの方、いろんなお立場がある。そういう中で、私が今新たに何かをお話をすれば、さまざまなご迷惑をおかけすることもあると思う」などと、踏み込んだ説明を避け続けた。

山尾氏の不倫疑惑に関しては、『週刊文春』が「山尾氏の不倫相手だと報じられた既婚男性と離婚した元妻が、2020年に自殺した」と報道した経緯があり、この文春報道に関しても質問が飛んだ。これに対し山尾氏は「申し訳ないが、今ご指摘のことについて私は事情を存じ上げません。そういう中で、何かこの場で私が思いを皆さんに伝えることがどうしてもできません」と、それまでの説明を繰り返すだけだった。

記者団などからの質疑応答は「質問がなくなるまで対応する」という“エンドレス会見”となり、午後6時半までの2時間に及んだ。その半分以上の時間は「なぜ過去の不倫問題について説明しないのか」「違うのなら否定すればいい。何のために会見を開いたのか」との追及となった。

だが、山尾氏は最後まで「8年前に会見で話したことがすべて。この場で新しく言葉を紡ぐことをご容赦いただきたい」「この件(不倫問題)についてお話しすることは控えさせてもらう」との応答を繰り返した。

そのうえで、会見の最終段階で山尾氏は「この会見で新しいことを言うと思っていた方もいるかもしれない。皆さんの思う答えはできていないかもしれないが、私にはそのことについて言葉を紡ぐ選択ができません。すみません、すみません。ごめんなさい。申し訳ありません」と涙目で頭を下げ続けた。

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