2位には法律事務所の紹介・相談サイトを複数運営するアシロ(7378)がランクイン。2025年10月期は第1四半期(2024年11月~2025年1月)が前年同期比6割増収、営業、経常、純損益のいずれも黒字化と好スタートを切っている。
主力のリーガルメディアで高単価商品が好調に推移し、会社の想定を上回る業績進捗となった。2021年に上場した新興企業で、2025年10月期の通期計画は売上高と利益の水準を大きく引き上げており、今後の成長力には注目だ。
第1四半期の好進捗を受けて、四季報は2025年10月期通期の純益について前期比6.4倍超の9億1000万円と、会社計画の8億3000万円を超過する予想を立てている。配当方針は「配当性向30%程度を基準とした安定的かつ継続的な配当」(同社サイト)としており、会社計画に対して純利益が膨らんだ場合には、配当額の上積みが期待できる。
業績回復中の伝統企業
3位に入ったのは法人向けクラウド型名刺管理サービスの先駆者で、営業DXに注力するSansan(4443)。2026年5月期は営業DXの契約数が増えて、単価も上昇。四季報予想は純利益42億円と、前期比5.3倍超の急拡大を見込む。2027年5月期まで売上高の年平均成長率22~27%を目指しており、成長投資を重視するため無配だが、純利益が積み上がる段階に入ってきたことは将来の配当開始や、成長性を評価しての株価上昇には大きなプラス材料と言える。
上位3位までは2000年以降に上場した企業が並んだが、4位の住友ゴム工業(5110)、5位の太陽誘電(6976)など、業績回復を進める伝統的な企業も多くランクインしている。
『会社四季報プロ500』2025年夏号では、編集部がピックアップした500銘柄について「純利益増加率」のほかにも、本業の儲けを示す営業利益の増加に勢いがある企業の「営業増益率」、株主から調達した資金で効率的に利益を上げている「高ROE」などの役立つランキングも掲載している。ぜひ、お宝銘柄の発掘に役立てていただきたい。
(『会社四季報プロ500』編集長)
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