東武太田駅長に聞く「まるで新幹線駅」の日常風景 実は10番線まである?「スバル城下町」の玄関口

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太田駅長を兼ねる桒野(くわの)正行太田駅管区長は「やはり太田は自動車関連産業の会社がいっぱいありますので、平日は東京都内からビジネスでりょうもう号を利用される方が多いです。到着すると駅のトイレに行列ができるほどです」と話す。

15時台以降は都心方面へ1時間2本の特急が走っていて「とくに金曜日は自宅に帰るのか、大きな荷物を持った方が特急券を買いに並んでいる」(桒野管区長)という。一方、土日の午前中は都内に出かける地元の人の姿が目立つ。

東武太田駅 特急りょうもう ホーム
浅草行きの特急「りょうもう」。日中もビジネス客の姿が目立つ(記者撮影)
【写真をもっと見る】まるで"新幹線駅”のような太田駅。かつての高架化工事中の貴重な姿も。駅舎は巨大になったが走る特急「りょうもう」は昔も今も変わらない

春日部駅がライバル?

桒野管区長は埼玉県杉戸町出身で1989年の入社。20年以上前、当時の館林車掌区に勤務していたため、地上ホーム時代の太田駅をよく訪れたという。「地上時代は折り返し用の0番線がありました。そのころの駅前はそれほどビルもなかったので、2023年4月に着任して『あら、ずいぶん変わったんだな』とびっくりしました」。

新桐生駅長を務める塚越太(まさる)副管区長は、栃木県佐野市出身で1990年の入社。「東武線単独駅でこれほど大きなジャンクションの駅はほかにないのでは。ただスカイツリーラインとアーバンパークラインが乗り入れる春日部駅の連続立体交差事業が完成すれば、ここより立派になるかもしれませんね」と話していた。

駅の北には「上毛かるた」に登場する古刹の大光院、戦国時代に造られた石垣を持つ金山城跡などがある。プロバスケットボールチーム「群馬クレインサンダーズ」や、誕生したばかりの社会人女子サッカーチーム「ザスパ群馬ルミナス」は太田市を拠点とする。まちの玄関口、太田駅は観光やスポーツなどビジネス以外の面で、もっと活用されてもよさそうだ。

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橋村 季真 東洋経済 記者

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はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

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