Apple Intelligence対応機種以外でも使える、iPhoneボイスメモの日本語文字起こし機能とは。設定のコツから読みやすくする方法まで解説

しかも、正確な文章だったらいいが、文字起こしされたテキストは改行がないうえに、ところどころ抜けや間違いもあり、そのままだとまったく意味がわからない箇所も少なくない。現状の精度だと、あくまで録音した音声を聞き直す補助としては使えても、読み物にはなっていないと言えるだろう。

これを解決するのが、Apple Intelligenceの「作文ツール」だ。この機能を使って、文字起こしされたテキストを解釈させ、要約などを作ってもらうだけで、一気に読みやすさが向上する。細部まで確認するのには向かないが、どのようなことが話されたのかをザックリと把握しておきたいときには、便利な手法と言えるだろう。

作文ツールで「作文」をタップすると、ChatGPTを呼び出せる（筆者撮影）

ボイスメモ上では、テキストを直接編集できないため、まずは先に挙げた方法でメモアプリなどにコピー&ペーストする。

メモアプリの場合、画面上部のツールにApple Intelligenceのアイコンがあるので、それをタップすると作文ツールが立ち上がる。

ここで注意したいのは、1画面目に表示される「要約」や「要点」を選ばないこと。いずれも、端末上で処理されていることもあり、やや内容が不正確になりやすい。文字が多いと、処理に失敗することもある。

正解は、作文ツールから「作文」を選択すること。このボタンをタップすると、ChatGPTに内容が引き継がれる。

ここで、「文章を長めに要約して」といったプロンプトを入力してあげると、ChatGPT経由で文章が処理される。

誤字脱字があるところも何とか文意を読み取って、比較的読みやすい文章を作成してくれる。Apple Intelligence任せだと、内容が偏っていたり、脱字に引っ張られることが多かった。

元の文字起こしがどこまで正確かにもよるが、テキストが長いときには作文から呼び出せるChatGPTを使ったほうが効果的なことが多い。また、作文であれば、どのような観点からテキストをまとめればいいのかといった指定も可能。文字起こし自体の精度はまだまだだが、Apple Intelligenceがあれば、それを補うことができるというわけだ。

リアルタイムに文字を読みたければ自動ロックをオフに

リアルタイムで音声がテキスト化されているボイスメモだが、それを見ながら会話したり、パソコンやiPadでメモを取ろうとしたりすると、すぐに画面が消えてしまう。これだと、リアルタイムで文字起こしできている意味が薄くなる。聞き逃した数字などを、サッと確認するのに便利なツールだからだ。外国語を聞く場合、目で単語を確認できれば理解の手助けにもなる。