マイクロソフトが宣言した「エージェント・ファクトリー」構想、AIエージェントが旅行予約や業務を代行する時代へ

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一方で、AIエージェントといってもピンとこない……という人も多いのではないだろうか。

AIと「一緒に働く」ことが大きな変化に

AIエージェントとは、利用者に代わって目的を達成してくれるソフトウェアのことだ。生成AIの登場以降は、生成AIの持つ文章解析力を活用し、「人間が自然文で入力した内容から、求めるものと必要となる処理を理解して実行する」という、ある種の自動化を指す。

生成AIは我々の仕事を変革する、と言われてきた。ただ、「生成AI単独」でできることには限外も少なくない。生成AIはコミュニケーションや文書の生成、要約は得意である。言語の壁を越えるにも有用だ。

例えば、ビデオ会話で自分の声色を使い、別の言語へと自動翻訳することも可能になってきた。Googleにしろマイクロソフトにしろ、この種のサービス開発には熱心であり、英語と日本語、日本語と中国語といった言語の間での対話が容易になっていくのは間違いない。特にこの2社は、AIとビデオ会議の双方を抱えており、利用企業も多い。

Build 2025では、日本のアイシンがマイクロソフトのAIを活用して開発した聴覚障碍者を支援する「YYシステム」のビデオが流された。音声認識と文章化の精度向上は、多くの分野で我々の活動をカバーしてくれる。

アイシンによる聴覚障碍支援サービス「YYシステム」。AIの活用例としてBuild 2025でも紹介された(筆者撮影)

一方で画像・音声の認識や文書の要約、翻訳といった作業は、我々の業務の一部でしかない。それ以外の部分で生成AIをどう活用するのか、と考えた場合、「AIになにかを聞くのではなく、共に働く」という考え方が必要になる。

作業の自動化は過去にも存在したが、AIによるエージェントは単なる自動化ではない。単純に決められたルール通りに動作するというよりも、質問から必要なアクションを自律的に判断して動作するため、より幅の広い業務をこなすことができる。

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