《豆腐×サッカー》異色のコラボ ”久保建英の古巣”も熱視線!スペインサッカー界でにわかに注目集める「日本の豆腐」の可能性
すぐにオンラインで佐伯さんと話す機会を設け、染野屋の豆腐を紹介したところ、佐伯さんからエクトル氏も豆腐に強い関心を示しているという話を聞いた。「ぜひ日本の豆腐をチームに紹介しよう」と双方の思いが合致し、実現したのが今回のイベントだった。
「サッカークラブを支えるプロの方たちの反応を見て、さらに強く日本食の可能性を感じました」
自身も12年間のサッカー経験があるという四方さんは、静かに感想を述べた。
「スポーツの現場に、日本の伝統食材という新しい風」

染野屋が提示した資料によると、ラグビーやマラソン、オリンピック選手など、日本のアスリート界では戦略的に豆腐を取り入れているという。豆腐の栄養学的価値についても染野屋から説明があった。
「豆腐は間違いなく、アスリートにとって高い影響力を持つ栄養ツールです。米国スポーツ栄養学会誌に掲載された研究では、豆腐の主成分である大豆タンパク質は、従来の動物性タンパク源と比較して筋肉の回復が36%向上すると示されています。また、イソフラボンの抗炎症効果のおかげで、腱の怪我のリスクも25%減少すると報告されています」
イベント後、ビジャレアルCFは染野屋の豆腐を注文。エクトル氏は「選手たちに食べさせたい。彼らを集めて食事会をやりたい」と意気込み、さらに麹などの発酵食品についても興味を示した。調理師たちも、おからでおやつが作れることを知り、「これでクッキーが作れるわね」とうれしそうに話していた。
染野屋の小林さんは「豆腐は健康にもいいし、おいしい食べ物です。この植物性のタンパク質を広げていけたらいいですね」と期待を寄せる。
後日、佐伯さんは自身のオフィシャルブログで、今回のイベントの感想をこうつづっていた。
「スポーツの現場に、日本の伝統食材という新しい風。これから、ビジャレアルの選手たちのパフォーマンスの一翼を『日本食』が担うことになるかもしれません!」
ビジャレアルCFでの取り組みは、豆腐をはじめとする日本の伝統食材がスポーツ栄養の観点からも見直されている一例だ。
スペインを含む欧州では、オーガニックブームの影響もあり、プラントベース市場が着実に成長を続けている。発酵食品や多様な植物性メニューを持つ日本食は、今後どのような展開を見せるのだろうか。豆腐などシンプルながらも奥深い日本食の可能性は、想像以上に大きいのかもしれない。

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