いま身につけたいセールスの武器としての「雑談力」。最小限のコストで最大の成果を出す

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日本のビジネスパーソンの雑談に「今日も暑いですね」「朝晩冷え込むようになりましたね」といった天気の話題が多いのはそうした背景があるからだろう。しかし、天気の話から相手の価値観がわかるような話に発展させるのは難しい。ビジネスの成果につなげるなら、苦手意識を捨てて、意味のある雑談をすることが重要だ。

「聞くこと」から始める

雑談が苦手な人に勧めるのは「聞くこと」から始めることだ。

エグゼクティブになるほど、情報のアンテナを高くして、耳寄りな情報を求めている。そうした情報を雑談で話せば耳を傾けてもらえるし、評価も上がるが、慣れないうちは難しいだろう。

前述した4つの目的のうち、必要になる頻度が高いのは、「つながる」と「調べる」。この2つは相手から話を聞けば達成できる。話を聞くことから始めるといい。

では、何を聞けばいいか。商談やプロジェクトのキックオフなど、どんなシチュエーションでも共通して知りたいことは以下の3つだ。

1、何を大切にしているか(価値観)

2、何を正しいと思っているのか(信念)

3、何を求めているのか(期待)

この3つを聞ければ、相手の考え方がわかるので、信頼関係も築けるし、的確な提案にもつなげられる。

これらを聞くためには、「相手と信頼関係を築くための7つの質問」をするとよい。いきなり「あなたは仕事を通じて何を得たいですか?」とストレートに聞くと、けげんそうな顔をされるのは確実。表現を工夫しながらさりげなく聞き出すことが大切だ。

例えば、仕事を通じて得たいことなら「今日お話を伺っていて、すごく情熱を持ってお仕事をされていることが伝わってきました。とくにこだわっていらっしゃることはありますか?」、今の仕事を選んだ理由なら「この会社に長くお勤めなのですか?」などと尋ねるのもよいだろう。

(構成:ライター 杉山直隆)

本記事の詳報版は、東洋経済オンライン有料版記事「〈詳報記事〉セールスの武器として身につけたい戦略的雑談力。単なる潤滑油ではない」でご覧いただけます。
ピョートル・フェリクス・グジバチ プロノイア・グループCEO、株式会社TimeLeap取締役、連続起業家、投資家、経営コンサルタント、執筆者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

​Piotr Feliks Grzywacz

ポーランド出身。モルガン・スタンレーを経て、Google Japanでアジアパシフィックにおける人材育成と組織改革、リーダーシップ開発などの分野で活躍。2015年に独立し、未来創造企業のプロノイア・グループを設立。2016年にHRテクノロジー企業モティファイを共同創立し、2020年にエグジット。2019年に起業家教育事業のTimeLeapを共同創立。ベストセラー『ニューエリート』(大和書房)、『パラダイムシフト 新しい世界をつくる本質的な問いを議論しよう』(かんき出版)、『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』(クロスメディア・パブリッシング)など著書多数。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事