《松屋、ほっともっとで立て続けに発売!》ブームになりそう?な今治名物「焼豚玉子飯」が、奥深すぎるB級グルメである納得のワケ

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一方で目玉焼きはそれなりに火が通っていたが、持ち帰り弁当なので仕方ないだろう。

中華料理ごくう「焼肉玉子飯」
中華飯店ごくう「焼肉玉子めし」(筆者撮影)

実は、焼豚玉子飯の提供は店側にもメリットがある。それは「とにかく早くサッと出せる」ことだ。

多量の焼豚を事前に切っておけば、厨房のオペレーションは「ご飯盛る→焼豚と汁かける→目玉焼き載せる」で、最速で1分を切る。今治市は昔から気質が「イラチ」(伊予弁で「せっかち」)と言われており、限られたランチタイムに来店する人々にサッと出せる「ファストメニュー」として、焼豚玉子飯はもっとも最適だったのだ。

焼豚玉子飯を全国チェーンで提供する際にも、提供側のオペレーションがアルバイトにも簡単に伝わり、一定の品質を保てる。実際に頼んだ限り、松屋・ほっともっとは物凄い提供スピードで商品が出てきており、「どの店でも早く、高品質に」提供できるからこそ、全国発売が可能だったのだろう。

かつ、「焼豚+タレ+目玉焼き」という組み合わせは、サッと掻き込んでエネルギー補給ができるメニューとして、当たり外れがない。もともと今治市内で、造船所・工場の工員さんや今治西高校、今治北高校などの男子高校生の「ガッツリ飯」として支持された実績もあり、焼豚玉子飯は「忘れたころに出てくるガッツリ系フェアメニュー」として、チェーン店で細く長く生き残れるかもしれない。

焼豚玉子飯に続いて、サッカーも!ブームに沸く今治市のこれから

FC今治
FC今治は市民の熱烈な応援に支えられている(筆者撮影)
屋台の「焼豚玉子飯」
ホームゲーム開催時に出る屋台の「焼豚玉子飯」。こちらは玉子1個(筆者撮影)

焼豚玉子飯もB-1 グランプリ1位獲得後は、ご当地料理の代表格として中予(愛媛県中部)の観光を牽引していた。今はブームも落ち着いてきたが、松屋・ほっともっと2社の新メニュー発売で話題にのぼることが増えれば、「今治市に焼豚玉子飯を食べに行こう!」という人々もまた出てくるだろう。

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